■鍵山の父親が話した“5回転”の構想
さらにその影響は羽生にもーー。
「後輩が力を伸ばしていることは羽生選手も意識しているでしょう」と話すのは、フィギュアスケート評論家の佐野稔さん。
「前回の世界選手権で、ずっと年下の鍵山選手に敗れたことは、羽生選手にとって大きな発奮材料になったはずです。“しっかりしないと”と気を引き締めたのではないでしょうか。“次は負けない”という強い思いをバネにして進化していけるのが、羽生選手の強みでもありますから。北京五輪に向けてモチベーションを維持することにつながっていると思います」
さらに、鍵山には羽生を刺激しそうなさらなる要素がーー。前出のスポーツ紙記者が言う。
「鍵山選手の父親でコーチの正和さんが新聞社などの取材に応じて話したことですが、再来年ごろからなんと“5回転ジャンプ”に取り組むという構想があるというんです! 正和さんは“羽生君が4回転半をやるならその先を目指して5回転。優真なら可能性は十二分にある”と自信を見せています」
自分を超える“5回転”に挑戦するという後輩の存在が、羽生の静かなる闘志に火をつけているに違いないーー。
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