(写真:YUTAKA/アフロスポーツ) 画像を見る

「学校では普通のコですよ。オーラを消していますので(笑)。淡々としていて、“あれっ、いつ来たの?”というようなタイプです」

 

こう語るのは、フィギュアスケートの鍵山優真(18)が通う星槎国際高等学校横浜のスケート部監督である松下清喜先生。その“普通のコ”は12月18日時点で世界ランキング1位! また、羽生結弦(27)の3連覇がかかる北京五輪では“キーパーソン”になりそうだというーー。

 

■北京五輪代表の有力候補は、羽生と…

 

右足関節靱帯損傷でグランプリ(GP)シリーズを欠場した羽生にとって、今季初の試合となる全日本選手権。さいたまスーパーアリーナで、男子ショートプログラム(SP)は12月24日、男子フリーは26日に行われる。

 

「羽生選手のケガの具合は、どれぐらい回復しているのか。初のお披露目となる新SPはどのようなものなのか。そして本人が“今季必ず決める”と意気込んでいた、まだ誰も跳んだことのない4回転アクセル(4回転半ジャンプ)を全日本で跳ぶのか。羽生選手が公の場に姿を見せること自体、7月のアイスショー以来およそ5カ月半ぶり。注目すべきところがたくさんあります」(スポーツ紙記者)

 

全日本は、2月に控える北京五輪の代表最終選考の場でもある。

 

「日本男子の北京五輪出場枠は3枠です。選考基準は、1人は全日本の優勝者。残りの2人は今季の試合の結果などから総合的な判断で決められます。ただ、羽生選手の北京五輪出場は確実とみられています。今季こそ試合に出場していませんが、五輪2連覇をはじめ、ここまでの実績が十分すぎるほどありますからね」(フィギュア関係者)

 

羽生のほかに、北京の切符を手にしそうな有力候補とみられているのが鍵山だ。

 

シニアデビューした昨季、世界選手権でいきなり2位に。1位のネイサン・チェン(22)、3位の羽生に挟まれての結果だ。

 

さらに今シーズンの鍵山は、加速度的にすごみを増してきている。

 

「今季、参戦したGPシリーズの2試合で連勝し、国際スケート連盟の世界ランキングで1位に躍り出ました」(前出・フィギュア関係者)

 

圧巻の活躍ぶりを見せるが、まだ高校3年生。冒頭の松下先生は、鍵山の素顔をこう明かす。

 

「学校では、友達とも和気あいあいとやっていますね。周りにはほかの競技でトップを目指している子もいますので、お互い刺激し合えているようです。リンクで見せる姿は学校での姿とはやはり違います。リンクでは本当にストイックに、真摯に競技に向き合っている生徒です。人一倍、練習するタイプだと思います」

 

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