W杯初の女性主審・山下良美さん 選手でなくとも主審として世界の舞台へ
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■大学の女子サッカー部ではチームは下位争いの常連 社会人チームでも国体に出られず

 

山下良美さんは、4歳のとき地元のクラブでサッカーを始め、’04年には東京学芸大学教育学部に入学。女子サッカー部に入部した。

 

山下さんはこの時期、関東大学女子リーグ1部で下位争いの常連。

 

「しかも4年の最後の入れ替え戦では敗れて、2部に落として部を引退という結末でした」

 

では、選手としての個人成績は。

 

「関東女子1部の『ベストイレブン』に、ディフェンダー部門で選ばれたことがありました。

 

その後、社会人チームFC・PAF時代に国体の都代表チームに招集されたことがあるんですが、予選敗退で国体は出ていません」

 

こと就活も明確なビジョンがなかったと山下さんは言う。

 

「教育学部なのに教員採用試験を受けず、自主留年しました。いま考えれば、ただの『自分探し』の1年間だった。ちゃらんぽらんでしたね……」

 

すこし、こちらをのぞき込むようにして彼女は続けた。

 

「私、ハキハキしゃべるからか、『しっかり者』に思われるんですが、ぜんぜんそうじゃないんです。行動力がなく、なにかを能動的にやるのが苦手で、見かねた誰かに声をかけられるっていう……」

 

結局、留年の1年も教員試験を受けず、大学の非常勤職員として’09年に母校に就職するのだ。

 

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