「時間に余裕があって、日記の代わりに使いたい人は、市販の家計簿や紙やレポート用紙で作る“オリジナル家計簿”がおすすめです。電卓で計算する時間がない人などは、スマホでレシートをスキャンするだけで自動的に仕訳をしてくれる家計簿アプリが便利です。仕事でパソコンを使って資料作りに慣れている人はエクセルを使うなど、自分のできることから家計簿を選ぶと続きますよ」
こうアドバイスするのは、多くの家計簿の監修を手がけるファイナンシャルプランナーの畠中雅子さん。お金がなかなか貯まらないとき、家計を見直すためにも大事になってくるのが家計簿だ。しかし、家計簿をつけ続けることは難しいところ。そこで、畠中さんが「家計簿をつけ続けるための3カ条」を教えてくれた。
■費目で悩まない
挫折する人に意外と多いのは、買い物をした後、レシートを見ながら「これはどの費目につけたらいいのか」と悩んでしまうこと。
「たとえば、スマホで撮った写真をプリントアウトしたら、日用品費かレジャー費か、悩んでしまう。真面目な方に多いのが、家計簿に書かれている費目に合わせようとして考えているうちに、面倒くさくなってしまうケース。家計簿どおりの費目につけなくてもいいんです」
■「特別支出」と「月の支出」を分ける
家計簿をつける最大の目的は、1カ月の収入と支出を把握しながら、1円でも多く貯金をすること!ところが赤字が続いてしまうと「もういいや……」と、続ける気がなくなり、挫折してしまうのだ。
「たとえば、車を持っている家庭では、5月に自動車税を納めますし、車検がある年は、まとまったお金が必要です。万円単位でお金が出ていく月もあれば、そうでない月もあります。そういった特殊な支出を日常の家計簿に入れていれば、赤字になるのは当然です。そのような支出は『特別支出』として、ボーナスなどから予算を取っておき、別の家計簿でやりくりを行う。そうすると月々の収支の変動を抑えられます」
■1カ月の支出を把握して予算を決める
「毎日きっちり家計簿をつけているのに、お金がぜんぜん貯まらない!」という人は、予算の配分が間違っている。
「一般的に、食費は手取りの13〜16%が設定の目安といわれています。もし30万円の手取りがあったら、3万9,000〜4万8.000円程度が食費の予算になります。あくまでも目安なので、育ち盛りのお子さんがいて食費にお金をかけたいのであれば、5万円と設定、ほかの支出からその分をカットするというように、全体で帳尻が合えばいいのです」
家計簿をつける目的は、家計を管理して、1円でも多くお金を貯めること!無理なく楽しく続けるための方法を、2017年こそ見つけよう。