(写真・琉球新報社)
高級洋菓子製造・販売のエーデルワイス(神戸市)が、フランスの洋菓子メーカーを取得し、欧州での展開拠点とする計画を進めていることが26日までに分かった。日本の企業が欧州の菓子メーカーを買収し、進出の拠点とするのは珍しいという。
同社は沖縄県石垣市出身の比屋根毅氏が創業した。比屋根氏は現在、代表取締役会長を務めている。
同社は南フランスにある「オリヴィエ・バジャール国際製菓学校」と業務提携の覚書を交わし、今後、共同での商品開発や製菓学校運営のノウハウ導入を目指す運びとなった。
フランスでの店舗取得と業務提携は交渉が順調に進めば、3月にも正式な契約を結ぶ。
エーデルワイスは、ベルギー王室御用達のブランド「ヴィタメール」や独自ブランド「アンテノール」などの高級洋菓子を展開する。子会社に、オキコと共同出資した「エーデルワイス沖縄」がある。
フランスで取得協議を進めている洋菓子会社は、パリ近郊のベルノンにある「レオナルド・プチ」で、今後「エーデルワイス研究所(仮称)」の設置を計画する。現地の材料を使った商品開発や情報収集など欧州での研究開発拠点とする。将来的には欧州向けに自前のブランドを作る構想もあるという。
世界的に権威のある国際製菓学校を経営するオリヴィエ・バジャール氏は、フランス国家最優秀職人章(MOF)の称号を持つパティシエ。
比屋根会長はバジャール氏と提携を進めることで、技術指導を受けながらエーデルワイスの主力ブランドである「アンテノール」の売り上げ拡大につなげる考え。神戸市内で開設を計画する洋菓子学校の運営にも生かす。
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