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ジュリア・ワイクスと息子
(C) Julia Wykes

乳児の「お腹すいた」アピールはいつも突然だ。自宅や授乳施設のある店にいたなら問題ないが、公共の場所で泣かれて困ってしまったという経験を持つお母さんは多いのではないだろうか。カナダ・オタワのスターバックスで起こった授乳にまつわる事の顛末に注目が集まっている。

ジュリア・ワイクスという若い母親が5か月になる男児を連れてスターバックスに入店した。そのうち息子が泣き出したため、ワイクスはカウンターで授乳を始めた。その日の気温は39度に達しており、窒息の危険性を考慮してケープなどで覆うことはしなかったという。それを見咎めた中年女性が、店員に向かって「何なのよあれ! 気分が悪いわ! ちょっと何とかしなさいよ! やめさせて!」と大声でわめいたとか。

文句を言われた男性店員(19)は、女性にニッコリと微笑み「かしこまりました」と返答。追い出されるのかと戦々恐々としていたワイクスのそばへ近づくと、コーヒーを一杯サービスし、「次回、ご来店の際にお使いいただけるチケットです。今日はこんな不愉快な目に遭わせてしまって本当に申し訳ありません」と謝罪したという。

ワイクスが帰宅後、この出来事をHuffingtong Postの育児ブログに投稿すると、24時間後には全世界にシェアされる人気の話題となった。大量に寄せられたコメントには、10代でありながらスマートな対応をした店員の対応を称賛するものが多かったが、意外な反応も見られたという。「私を応援してくれる声もありましたが、多くは私を非難するものでした。衝撃的だったのは、そのほとんどすべてが女性から発信されたということです。大人の女性が、授乳に対して侮蔑的な視線を向け、見下していることを心から恐ろしく思います。女性に胸があり、それを使うのは自然なことなのでは」とワイクスは言う。

読み手の立場によってこの出来事の受け取り方は異なるだろう。「公共の場ではしたない」「赤ちゃんは時と場所を選べないのだから仕方が無い」「ケープぐらいはするべき」「店員の中年女性への嫌味はどうなの?」……唯一の正解は存在しない。日本でも少子化が危ぶまれる中、子育てに関する議論が活発になってきているが、日本人はこの話題をどう考えるのだろうか。

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