「シンシンはすぐに子供を胸に抱えて、おっぱいを吸わせはじめました。人間も動物も同じだと言われているんですけども、おっぱいを吸われることで母性、母親のスイッチが入るわけですよね」

7月5日、赤ちゃんを出産したパンダのシンシン(7)の様子を上野動物園の福田豊副園長はこう語った。

シンシンは男の子の赤ちゃんに、15分おきに授乳。初産とは思えないくらいに育児熱心で、わずか133グラムしかない赤ちゃんの面倒をみているという。

「自分が母親の愛情を受けて育てられた動物というのは、基本的に次の世代にも母親から受けたのと同じ育て方をするんです。シンシンは中国できちんと愛情を受けて母親に育てられていますから、よい母親になる可能性は高いでしょうね」(福田さん)

母親からの愛情を受けて育ったシンシンは、その愛を赤ちゃんに注いでいる。長年パンダの世話をしてきた元飼育員の佐川義明さんは、赤ちゃんの今後についてこう話す。

「赤ちゃんは3〜4カ月で歩きだし、半年たてば、ほぼ自分でエサを食べだすような時期になりますから、半年しっかり育てば安心だと言えますね。それまでは授乳になります。3カ月くらいになると、白黒模様もはっきりして、ミニパンダのようになります。シンシンも子供を抱いて、おっぱいを飲ませているようですから、赤ちゃんを育てるのは、お母さんに任せておけばいいと思います」

赤ちゃんパンダと会える日を、みんなが楽しみに待っている!

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