「血糖値を制するものが、健康を制す、といっても過言ではありません」
そう語るのは、『医者が教える食事術最強の教科書』(ダイヤモンド社)の著者でAGE牧田クリニックの牧田善二院長。
「健康な人の血糖値は空腹時で80〜90mg/dl(以下単位省略)。ごはんやパンなど糖質を取れば120まで上がり、やがてゆっくり下降していきます。ところが現代人は、無意識に糖質を過剰に摂取していて、ほとんど依存症に近い状態。そこで血糖値が急激に上昇・下降を繰り返す血糖値スパイクが起こります。この血糖値スパイクが万病のもとなのです」
血糖値というと、糖尿病がすぐに頭に浮かぶが……。
「糖尿病はもちろん危険ですが、血糖値スパイクで血管を傷つけることは、脳梗塞や心筋梗塞の引き金になる動脈硬化、認知症、がんにも影響しているといわれています。また肥満になりやすくなり、さまざまな病気を引き起こします。さらに肌の老化まで招くのです」
体にダメージを与える“血糖値スパイク”を起こさない生活をするためには?
「糖質は生命維持のためには不可欠です。しかし血糖値スパイクを起こしてしまうたちの悪い糖質の摂取を制限したり、急上昇を招くような生活習慣を改めることも、同じように重要です。そのためには、血糖値の上がり下がりを確認しながら生活するのが理想です。数値も70〜140の間にあるのが理想なのです」