「海藻を食べると髪が濃くなる!?」医療ジンクスを検証3

「○○をすると死ぬ」「△△をするとボケない」などなど、まことしやかに伝承されてきた体にまつわる言い伝え。あれって迷信? ホントなの? そこで気になる「医療ジンクス」の数々がウソかまことか、医療の知識豊かな専門家に判定してもらった。検証その3。

●暗いところで本を読むと、目が悪くなる
さんざん言われた覚えはあるが、「これはウソ」と医学博士で医療ジャーナリストの森田豊先生は言う。
「暗いところで目を使っても、水晶体のピント調節、筋肉の緊張が生じることはありません。疲れ目にはなっても視力が落ちることはない、というのが一般的になりつつあります」
ただし、高齢になった遠視の人には当てはまることもあるというから、少しだけ注意を。

●年をとると、筋肉痛が遅くやってくる
前出・森田先生は「ウソです」と断言。オーストラリアで行われた実験によると、マラソンなどの長時間にわたるゆるい運動は、筋肉痛が早く出る。逆に腕立て伏せなど短時間のきつい運動では、遅れて筋肉痛が出てくるという。つまりこれは年齢と関係はなく、どんな運動をしたかによるものなのだ。
「筋肉痛そのもののメカニズムについては、まだはっきりとわかっていないようです」


●海藻を食べると、髪が濃くなる
ご主人のためにと、ワカメやヒジキを食卓に並べている奥さまには申し訳ないのだが、「これもウソです」と森田先生。
「髪の毛は、20種ほどのアミノ酸が結合した成分でできています。しかし、海藻に含まれているアミノ酸はごくごくわずかなんですよ」
実際、髪に影響を与えるほどのアミノ酸を海藻に求めるのは無理な話らしい。また「髪を洗わないほうがハゲない」という説も聞かれるが、それはまったくの逆。汚れが毛穴に詰まると脱毛は促進される、というのが定説、というよりもはや常識だ。

不気味な「医療ジンクス」も正体がわかれば怖くない!

 

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