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日本相撲協会に引退届を提出したと発表した貴乃花親方(46)。9月25日に会見を開き、「真実を曲げて『告発は事実無根である』と認めることは、私にはできません」と告白。平成の大横綱とまで呼ばれた親方は、無念を押し殺すかのように何度も「真実」という言葉を繰り返していた。

 

「発端は、昨年10月に起きた元横綱・日馬富士関(34)の暴行事件でした。弟子の貴ノ岩関(28)を傷つけられた親方は、不祥事に対する日本相撲協会の対応を問題視。今年3月、内閣府に告発状を提出しました。いわば協会に反旗を翻したかたちです。このことがきっかけとなり、彼を角界から排除しようと考える派閥が生まれました。理事たちは『お前のせいで公益団体じゃなくなったらどうするんだ!俺たちが飯を食えなくなるだろ!』と貴乃花親方を罵っていたそうです」(相撲関係者)

 

日馬富士の暴行騒動で理事を解任させられた貴乃花親方は、弟子の貴公俊(21)による殴打事件が発覚したことで告発状を取り下げることに。そして、平年寄まで降格させられることとなった。この時点で、貴乃花親方は“白旗”を上げたも同然。だが、協会はそれでも手を緩めなかった。7月、相撲協会は『どの部屋も5つある一門に所属しなければいけない』という新ルールを決定。8月には貴乃花親方へ『告発状の主張は事実無根の理由に基づいてなされた』とする書面を届けた。

 

「貴乃花親方は『一門に入るための条件として、告発内容は事実無根であったと認めるようにとの要請を受け続けてきました』と主張。これに対して相撲協会は『要請する表現は一切ない』と反論しています。しかしこれはまるで“追い出し部屋”と同じ。やめろと直接的な表現こそしていませんが、間接的には辞めざるを得ないようになっていたのです。相撲協会は彼が認めることのできない要求をあえて送ったのでしょう。なぜなら、5つの一門は相撲協会の意に反する行動がとれないから。貴乃花親方が協会からの要求をのまない場合、5つの一門も彼を受け入れられないというわけです。つまり文書には5つの一門へ『貴乃花親方は協会に逆らった』と伝える“裏指令”も込められていたのです」(後援会関係者)

 

元大相撲関脇の貴闘力忠茂氏(50)は26日放送の「スッキリ」(日本テレビ系)に出演。そこでこんな爆弾発言をしていた。

 

「クビになるとき、理事全員いる前で『協会に不利益になること言ったら子供が相撲取りになるんだから。お前ちゃんと静かにしとけよ』と言われて……。それで今までずっと我慢していたんです」

 

実際、貴乃花親方も会見で「苦渋の決断ではありますが、何より弟子たちの将来を見据えて断腸の思いです」と語っている。前出の後援会関係者はこう続ける。

 

「残される弟子たちの未来は、相撲協会次第。いわば人質です。貴乃花親方もそう考えていたようで、悩み続けていました。弟子たちがどの一門に入るのかは、9月27日までに決めなければなりませんでした。もし決められなければ、彼らはバラバラに配置させられる可能性があったのです。貴乃花親方は、それだけは避けたかった。だから引退することで、弟子全員を千賀ノ浦部屋に受け入れてもらおうとしたのです」

 

すべてを失った貴乃花親方。現在は妻・景子さん(53)とともに失意のうちにあるという。

 

「景子さんは貴乃花親方の決断に無言で頷いたそうですが、やはり断腸の思いだったでしょう。会見後、彼女はすっかり憔悴しきっていました。そして貴乃花親方も『もう静かに暮らしたい』と……。あまりにも無念です。それでも親方は部屋の土俵を残すと言っていました。それに『ちびっこ相撲は続けていきたい』とも言っていました。相撲協会から離れ、純粋な気持ちで相撲と向き合っていきたいのではないでしょうか」(前出・相撲関係者)

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