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周囲には水田も広がる、東京郊外の心療内科専門病院。治療にも適した静かな環境だが、9月末はいつもとは異なる緊張感に包まれていた。近隣には中継車が停車しており、遠くからテレビカメラで建物を撮影するスタッフの姿も。彼らは元モーニング娘。の吉澤ひとみ被告(33)の姿をキャッチするため、集結していたのだ。

 

自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道交法違反の罪で起訴された吉澤被告。所属事務所が報道各社にファックスを送り、彼女との契約解除を発表したのは9月28日夜のことだった。吉澤の所属事務所の関係者は次のように語った。

 

「吉澤の処分については事務所内でも意見が割れていました。『かばいようのない重大な事件を引き起こしたのだから、すぐに解雇もしくは契約解除すべき』という声もありました。そのいっぽうで『モー娘。として一時代を築き、そのリーダーまで務めた功労者を簡単に解雇していいのか』という意見もあったのです。吉澤が後輩からの人望もあり、スタッフたちにも好かれていたこともあって、『本人の意見を聞いてから処分を決めても良いのではないか』と、なりました」

 

27日夕方に保釈された吉澤はその夜、前述の心療内科専門の病院に入院した。

 

「逮捕のショックと拘置生活により、憔悴しきっており、精神的にも専門医のケアが必要な状態だったためです。彼女の気持ちが落ち着くまで、しばらくは入院生活を送ると聞いています」(前出・所属事務所関係者)

 

実はこの病院は、ロケ先の滞在ホテルで女性トラブルを起こした高畑裕太(25)や、女子高校生への強制わいせつ容疑で書類送検された(※起訴猶予処分に)山口達也(46)も一時期入院していた。この病院の付近に住む精神科医は言う。

 

「全60室がすべて完全個室で、施設内にはヒーリングスパもあります。診察時にも、ほかの患者といっさい顔を合わせることなく、診察室に行くこともできます。プライバシーが完全に守られるので、政治家や芸能人の利用も多いようです。山口達也さんはここでアルコール依存症や双極性障害の治療をしていたと報じられています。吉澤さんも酒癖が悪く、事故以前にも細々としたトラブルを起こしてきたそうですが、入院することによって、今後も断酒生活を続けるための治療を受けていると思われます」

 

引退後の彼女にも多くの難題が待ち受けている。

 

「彼女は法廷で裁かれることになりますが、実刑判決を免れるためには、被害者たちに示談金を支払い、示談を成立させる必要があるといわれています。また起訴されたことにより彼女の結婚後の本名が公になりました。そのためインターネット上では、IT企業社長だという夫の名前など、個人情報を特定できるような内容も書き込まれているのです。夫の事業に対する悪影響なども懸念されます」(社会部記者)

 

前出の精神科医は言う。

 

「社会的信用を回復するために断酒するにしても、並大抵の決意では難しいでしょう。少しでも飲んだら元の生活に逆戻りしてしまうことも多く、家族や友人など、周囲の協力も必要となります」

 

茨道をゆく吉澤被告の“一歩一歩”は重くつらいものになる。

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