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横浜市内の自宅に集結した報道陣の前に姿を現した沢田研二(70)は、まさかのスーツ姿だった。

 

レコーディングに出かけるにもヨレヨレのTシャツ姿ということがほとんどの沢田だが、よほどの覚悟を決めていたのだろう。

 

「近所に公園があるので……」

 

報道陣を小さな公園へいざない、始めたのは30分近くにも及ぶ“謝罪会見”。

 

「いちばんの原因は、僕自身にさいたまスーパーアリーナでライブをやる実力がなかったことだと思います。ホントに取り返しのつかない結果になったことに、心よりお詫び申し上げます」

 

そう言って、深々と頭を下げたのだ。

 

10月17日、さいたまスーパーアリーナで勃発した“ドタキャン騒動”。会場は可動式で3万人以上の観客を収容することができる。だがその日集まったのは7千人にすぎなかった。

 

「僕は9千人と聞いていたのに、(実際は)7千人。(客席も)空いているところが多すぎた」

 

それが土下座して詫びるスタッフを尻目に会場から無理やり引き上げた理由だった。結局翌日の18日には謝罪会見を行ったわけだが、昔から沢田を知るレコード会社関係者は言う。

 

「ジュリーのプライドの高さは、この業界では誰もが知っています。ガラガラな客席にブチ切れて帰ってしまうなんて、むしろ彼らしいという気もします。それよりもマスコミ嫌いの彼が、カメラの前で頭を下げるなんて、本当に驚きました」

 

実は会見終了後、本誌は沢田にいくつか質問を投げかけている。

 

――今回の件について、奥さんの田中裕子さん(63)とはお話ししたのでしょうか?

 

「いや、まぁ事情は全部話してあります」

 

――どんなことをおっしゃっていましたか?

 

「『(どうするかは)お父ちゃんが考えることやからね』、と。いまも支えてくれている? ……そうですね」

 

苦い笑いを浮かべていた沢田。この苦笑に隠された意味について、沢田夫妻の知人は言う。

 

「日常生活での細かい夫婦喧嘩はあっても、お互いの仕事スタイルには口を出さないのが沢田夫妻の流儀。沢田さんが反原発ソングを歌っても、政権批判を繰り広げようとも、田中さんはずっと見守ってきました。でも今回は7千人のファンを置き去りにしたわけですからね。田中さんも今回のドタキャンについては怒っていたそうで、自分の音楽活動については唯我独尊の沢田さんもトラブルのいきさつについて奥さんに説明せざるをえなかったようです。夫妻は結婚28年目ですが、沢田さんの仕事について田中さんが叱るのは恐らく初めてのことだと思います」

 

そんな愛妻の怒りに、さすがの沢田も“カッコつけさせてくれ”と言っている場合ではなくなったようだ。

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