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11月13日、エンゼルスの大谷翔平(24)がメジャーリーグの新人王に選ばれた。野茂英雄(50)、佐々木主浩(50)、イチロー(45)以来、4人目の快挙となった。

 

大谷は今年4月にメジャー移籍し、直後から代名詞の“二刀流”で大活躍。ベーブルースの再来とも言われ、現地ファンを熱狂させてきた。6日には最終候補に選ばれ、事前投票でもダントツの1位に輝いていた。

 

だがそんな「メジャー挑戦1年目の栄光」の陰で抱えているのが、右ひじの故障問題だ。6月に右ひじ内側側副靭帯の損傷が見つかり、故障者リスト入りした大谷。それから約1カ月で復帰するも、9月に新たな損傷が発覚。以降は打者として試合に出場していた。そして10月1日、彼は右ひじ内側側副靱帯の再建術(通称・トミー・ジョン手術)を行ったのだ。

 

6月の発覚から、常に右ひじの故障に悩まされている大谷。そのずっと前から“異変”を察知していた人物がいた。昨年まで所属していた日本ハムファイターズのチームドクター・同愛記念病院の土屋正光名誉院長(76)だ。

 

「昨年11月、私は大谷選手の右肘にグレード1の損傷があると診断を下しました。彼は他の医師からも診断を受けましたが、みんな『問題ない』と言ったそうです。でも私はずっと彼を診ていた。だからMRIで小さな兆候を見つけることができました。『すぐには影響がないものの、酷使しすぎると靱帯の機能不全が起こる可能性ある』と伝えました」

 

手術前の9月には「大谷が球団側に土屋院長のセカンドオピニオンを求めた」と報じられた。だが、今回は大谷が土屋院長のもとを訪れることはなかったという。

 

「もし彼がセカンドオピニオンを聞きに来ていたとしたらですか? 手術が100%成功するということはありえませんからね。だから『1年待って、それから考えても良いのではないか』と伝えたのではないでしょうか。ただ手術しなかったとしても、来年は投げられない。それだったら手術して1年間を治療にあて、その次の年に投げられる可能性にかけたのでしょう。最終的には本人が決めたほうが、納得ができると思います」

 

来年は投手としては休業し、打者として試合に出場する予定だという大谷。不安もあるだろう。しかし彼の未来について、土屋院長は明るい見通しを語る。

 

「去年10月に足の手術で私の病院に入院していましたが、リハビリでも言われたことを率先して実践していました。それに彼は筋肉が柔らかく、関節も柔軟。栄養にもかなり気を使っています。専属の栄養士がいるようで、入院中も指定されたメニューを冷凍して持ち込んでいました。自己管理能力はさすがの一言です。だから来年もきっと、再び活躍してくれるはず。今回の手術をした病院はとても腕の良いところとして知られています。そこのリハビリと彼のひたむきさがあれば、きっと“二刀流”復帰も期待できると思います」

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