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3月18日、錦戸亮(34)主演ドラマ『トレース~科捜研の男~』(フジテレビ系)が放送された。科捜研の法医研究員・真野礼二(錦戸)と新人研究員・沢口ノンナ(新木優子)が、捜査一課の虎丸良平(船越英一郎)と共に事件の“トレース”(痕跡)から真相を追求するドラマ。ついに最終回を迎える。

 

前回の10話では、兄の義一(倉悠貴)をいじめていた主犯格の佐保(袴田吉彦)に辿り着くも何者かに殺害されてしまう。虎丸とノンナの協力を得て、事件当時妊娠していた姉・仁美(夏子)の交際相手を探す。そして、当時近隣の高校に通っていた警視総監の父を持つ刑事部長の壇(千原ジュニア)の存在が浮かび上がる。さらに、あるきっかけから仁美の父親が捜査に協力していた早川(萩原聖人)だったことが判明する……というのが今回のあらすじ。全ての真相が明らかにされた最終回だが、それはあまりにも悲痛で救いのないものだった。

 

25年前の武蔵野一家殺人事件は、全て壇が裏で仕組んでいたもの。街中で偶然見かけた義一の笑顔を踏みにじってやりたいという思いに駆られた壇は、佐保と新妻の犯罪をもみ消す代わりに義一をいじめるよう命令する。そして義一が不登校になった矢先に、壇のもとを仁美が訪れる。早川の子を身籠った挙句捨てられた彼女は、なんと壇に「義一をいじめたように早川をいじめてほしい」と依頼していたのだ。

 

激しいいじめによって精神を病んだ早川のもとに現れた壇は、仁美を殺すよう唆す。追い込まれた早川は仁美だけでなく、父と母の3人を殺害する。そして壇は「断れば真野を殺す」と脅し、生き残った義一に罪を被って自殺するよう命令。警視総監である父の力を使った壇によって、事件の真相は闇に葬られていた――。

 

最後には逃亡したと思われた早川が壇を刺したことによって、武蔵野一家殺人事件も再調査が及ぶこととなった。ハッピーエンドかと思われたが、結局直接手を下していない壇は逮捕されず仕舞い。さらに姉が早川をいじめるよう依頼していたことなど、救いようのない真実に気持ちが沈んだ視聴者が続出。放送直後から《これは間違いなく月9の歴史に残る鬱ドラマ》《ストーリーは本当に辛すぎるけど、錦戸くんの演技が唯一の救いだった……》といった声で溢れていた。

 

昏睡状態だった早川が目覚める意味深なラストで幕を閉じたドラマ。続編があるならば、真のハッピーエンドが見られることを祈りたい。

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