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《まさに #二階からガソリン》
《#二階からガソリン うますぎて草》

 

こんなハッシュタグが生まれたのは11月12日のこと。「各界で功績、功労のあった方々」を招待することになっている総理大臣主催の「桜を見る会」に、安倍晋三首相(65)をはじめとした自民党議員たちが、多数の後援会関係者を招いていた問題。

 

安倍首相が「(功労のある)自治会やPTAの役員方が後援会員と重複することもある」「招待者の取りまとめなどには関与していない」と必死に火消しをするなか、油を注いだのが自民党の二階俊博幹事長(80)だ。

 

「誰でも議員は、選挙区のみなさんに、機会あるごとに、呼びかけて、ご参加いただくということに配慮するのは、当然のことじゃないか」

 

「(与党議員に割り当てられた招待枠が)あったって別にいい。何か問題があるか」

 

そう12日の幹事長会見で言い放ったのだ。“各界の功績のある人を呼んでいる”“招待客は内閣府が取りまとめている”という政府の言い訳を一瞬で無に帰す“ぶっちゃけ”発言。

 

てっきり安倍政権に見切りをつけ、反旗を翻したのかと思いきや、本人にはそんなつもりはないようだ。記者会見ではその後、政権の政策を推進していく姿勢を見せている。おそらく無自覚なまま火に油を注いでいる二階氏だが、近年この“ガソリンぶっかけ癖”に安倍政権は苦しめられているのだ。

 

「子どもを産まないほうが幸せに(生活を)送れるんじゃないかと、勝手なことを考えてね」

 

’18年、6月26日、東京都内で行われた講演での二階氏の「生まない幸せは勝手」発言。じつは前月の5月には、自民党の加藤寛治衆院議員(73)が「新郎新婦は必ず3人以上の子供を産んでほしい」と発言。多様な家族のあり方を否定していると、批判を浴びたばかり。この二階氏の失言報道とともに、鎮火しつつあった加藤氏の発言も蒸し返されることになるのだった。さらに同講演ではこんな発言も……。

 

「『今晩、飯を炊くのにお米が用意できない』という家は日本にはないんです」

 

6月8日に映画『万引き家族』が公開され、世はまさに貧困問題に焦点が集まっている真っ只中。「子ども食堂」などの存在も広く認知されつつあるなか、“日本には食事に困るような貧困層はいない”という二階氏の発言は“現実知らず”との批判を当然受けた。

 

さらに極めつけは10月12日に本州に上陸し、およそ100名にものぼる死者・行方不明者を出した台風19号に関する発言だ。巨大台風の甚大な被害の全容が明らかになりつつあり、政府の事前の準備が不十分だったのではないかとの声が高まっていた13日午後。台風対策のために開かれた自民党の緊急役員会で二階氏はこう言い放った。

 

「予測されて色々言われていたことから比べると、まずまずで収まったという感じ」

 

当然、非難が殺到。15日には二階氏は謝罪し、発言を撤回することになるが、のちに「言葉尻を捉えてうんぬんしても災害復旧は始まらない」と開き直るような発言をしている。

 

二階氏は自らの失言で、鎮火しつつあった問題やこれからまさに燃え上がろうとしている問題に何度もガソリンを注ぎ続けてきた。だが、安倍政権はそのたびに二階氏を擁護している。

 

派閥の領袖として党内では絶大な権力を誇り、抜群の政局観で幹事長として安倍政権を支える二階氏。自民党内で数少ない安倍首相も頭が上がらない相手とも言われ、誰も面と向かってたしなめる者がいないだけに、二階氏の“ガソリンぶっかけ癖”は治りそうもない。

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