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「寺ちゃん」「五朗ちゃん」と呼び合う、岸谷五朗(55)と寺脇康文(58)の2人が主宰する演劇ユニット・地球ゴージャスが結成25周年を迎える。

 

二十五周年祝祭公演として上演する『星の大地に降る涙 THE MUSICAL』(東京公演:舞浜アンフィシアターにて3月13日~4月13日、大阪公演:フェスティバルホールにて5月3~14日。※公演日程の詳細は公式ホームページでご確認を)。記念対談で見えてきたのは、「前世は夫婦でした(笑)」と語るとおりの、男らしい岸谷と世話女房のような寺脇、という絶妙なバディ関係!

 

寺脇「出会いは鮮明に覚えているんだよね。僕が22歳で五朗ちゃんが20歳。SET(三宅裕司〔68〕主宰の劇団スーパー・エキセントリック・シアター)の稽古場だった。当時新入りだった僕の前に赤いジャージ姿でリーゼントの怖そうなお兄ちゃんが来た。“どうしよう、カツアゲでもされるのかな”と思ったら『向こうにギャルがいるよ』って(笑)」

 

岸谷「劇団の先輩女子をギャルって言ったんだよね(笑)。寺ちゃんは、ロン毛で爽やかだったな。映画に出てきそうな感じで」

 

寺脇「劇団で力をつけてから映像のほうへ行こうと思っていたからね」

 

岸谷「劇団を踏み台にしてね(笑)」

 

寺脇「踏み台って(笑)」

 

岸谷「その夜歓迎会があって、2人だけ残って朝まで飲んだね」

 

寺脇「好きな映画、役者、アニメまで同じだった。『ブースカがさ……』って言ったら「“お金盗られてシオシオノパー”だろ」とかってすぐわかった(笑)」

 

岸谷「僕と全然違うタイプで、人間的に面白い、というのも感じていて」

 

寺脇「少しやんちゃ系の五朗ちゃんと、普通のなかに埋もれてる系の俺(笑)」

 

岸谷「うまく言えないけど、なんか長い縁になりそうな予感はしたな」

 

寺脇「まずはこの劇団(SET)のメインを2人でやろう、って(笑)」

 

岸谷「そんな野望はあったね。俺たちがそろったらできるんじゃないかって」

 

寺脇「でも、当時、僕らは役名もなくて暗号だった。俺が『兵士A』で、五朗ちゃんは『兵士B』(笑)」

 

岸谷「俺はAにもなれなかった(笑)」

 

寺脇「SETで役をもらえるようになって、メインを張れるようになって。そして劇団の本公演と別に岸谷五朗プロデュースの公演をやるようになると、“もっと自由な舞台を作りたい”ってお互いに思うようになったんだよね」

 

岸谷「SETという劇団はすごく素晴らしくて、体が2つあったら両方に在籍したいぐらいだったけど、劇団という枠にとらわれない自由なキャスティングができるユニットプロデュース公演をやりたかった」

 

寺脇「2人だけの芝居もできるし、100人の芝居もできる。外国人役があると、劇団では団員が金髪のカツラをかぶって鼻を高くしたりしてたけど、プロデュース公演なら、本当の外国の俳優さんに出てもらうことができる。毎年公演をやらなきゃいけない、という縛りもなくなるしね」

 

岸谷「苦渋の選択で10年間ほどお世話になったSETを出て、2人でプロデュースユニットを始めた。あのころはまだそういうことする人が少なかったよね」

 

「女性自身」2020年3月17日号 掲載

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