3月16日、相葉は仕事で名古屋駅にいた。 画像を見る

3月16日の夕方、マスク姿の相葉雅紀(37)は閑散とした名古屋駅の新幹線ホームにいた。寒空で風が強く吹く中、スタッフ数人と新幹線を待っていた。黙って下を向いたり、一点を見つめたりと何やら、悩んでいる様子だった。相葉だけではない。嵐の5人のメンバーが今、抱えている悩みとは、“日本最大”となる新国立競技場でのライブのことだ。

 

この日、嵐の公式インスタグラムで、5月15・16日に東京・国立競技場にて「アラフェス2020 at 国立競技場」を開催することが発表されたのだ。

 

「今年は嵐のラストイヤー。メンバー5人は去年からSNSを始めてファンとの距離が縮まったとはいえ、やはり20年間支えてくれたファンに直接感謝を伝えたいのが本音です。しかし、新型コロナウイルス感染症が世界各地で猛威をふるっており、『アラフェス』を本当に開催できるのかという問題に直面しています」(音楽関係者)

 

政府の専門家会議は3月9日に出した見解で「換気の悪い密閉空間」「多くの人が密集」「近距離(お互いに手を伸ばしたら届く距離)での会話や発声」という3つの条件が同時にそろう場所や場面を避けるよう、市民に求めている。

 

「3月19日に公表した新見解でも、大規模イベントの開催には『慎重な対応が求められる』としています。主催者側が感染リスクに対応できないなら『中止や延期をしてもらう必要がある』と強調。安倍首相も『イベント時には感染拡大の防止に十分留意を』と呼びかけていました」(社会部記者)

 

嵐のなかでも、特に新型コロナウイルス感染症に強い懸念を示すメンバーがいる。『news zero』(日本テレビ系)のキャスターも務めている櫻井翔(38)だ。

 

「局入りするとすぐに新聞の関連記事に目を通し、気になることはノートにまとめ、本番終了後も専門家に熱心に質問しています。4月の北京公演がコロナの影響で中止になり、今後、ファンと直接会える機会が減っていくことに危機感を抱いているんです。その一方で感染の爆発的拡大・オーバーシュートも心配せざるをえません。ファンの安全こそ大事ですから……」(テレビ局関係者)

 

3月20日現在、収容人数1千人前後の劇場では公演を再開させたところもあるが……。

 

「いったんは公演再開を発表した堂本光一さん主演の帝国劇場(収容人数約2千人)公演『Endless SHOCK』も、19日の専門家会議の発表を受け、開催をキャンセルしています。新国立競技場の収容人数は最大で8万人。東京五輪の開会式会場ですし、いまや“日本一”のイベント会場です。当然、開催直前まで慎重な対応が求められるでしょう」(イベント関係者)

 

「アラフェス」正式発表前日の15日、櫻井は会員制サイトで、正直な胸の内を明かしている。

 

《新型コロナウイルスの影響が広がる中、我々の仕事は“出来るか出来ないかわからないから、やらない”ではなく、“出来ることを前提として、いま準備出来ることをやる”しかありません。そんな日々を過ごしております。日常が1日も早く戻ることを祈って。僕らただ黙々と。想像の向こう向こうへと》

 

「女性自身」2020年4月7日号 掲載

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