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米オハイオ州アッパーアーリントンにある家族経営のベーカリーショップ「Tremont Goodie Shop」。店主のエミリー・スミスさんは先日、言葉を失ってしまうような経験をしたという。

 

CBS系列のローカル局WBNSが報じている。

 

同報道によると、何年も通い続けてくれている常連客がいつものようにカスタードドーナツを1つ注文した。そして支払いの際、「もし可能なら1,000ドル(約10万7千円)払いたいんだけど、いいかな?」と思いもかけない申し出をしてきたという。

 

スミスさんは文字通り言葉を失い、こみ上げる涙をこらえることができなかったとか。常連客に「(1,000ドル払っても)いい?」と確認され、喉を詰まらせながら「ええ、もちろん! もちろんOKです!」と答え、ありがたく善意を受け取ったという。

 

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で客足が途絶え、廃業を余儀なくされる個人商店が続出している。Tremont Goodie Shopも例外ではなく、売り上げ減少に苦しんでいたところに、まるで予期せぬ救いの手が差し伸べられたのだ。

 

「家族みんなで涙しました。カスタードドーナツ1つに1,000ドルも払ってくださったおかげで、もうしばらくお店を続けていけそうです。なんという祝福でしょう」

 

Fox Newsによると、この常連客は、以前から時折スタッフにピザを振る舞ってくれるなど、気遣いを見せてくれる人だったが、最近はダイエットのために店に寄ることは少なくなっていたという。しかし、今回のパンデミックで苦労しているだろうと、久々に足を運んでくれたのだ。実際、店の売り上げは3分の1にまで減ってしまっていた。

 

「彼は『どうしてもあなたたちをサポートしなければと思って』と言っていました。いるだけで部屋の中が明るくなるような人なんです」とスミスさんはFox Newsに語った。

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