沖縄県議会(赤嶺昇議長)は27日、各派代表者会を開き、先島地方を視察した自民会派の県議団が新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)となったことへの対応について協議した。県議会として議員視察の在り方などを含め今回の一連の経緯を検証し、新型コロナに対する新たな対応指針を策定する方針で一致した。
各会派からは、決算特別委員会開会中にもかかわらず、大人数で医療体制が脆弱(ぜいじゃく)な離島視察を実施したことや飲食を伴う会食をしたことなどを問題視する意見が相次いだ。
会議では自民会派の行動について県政与党から「議員の判断の甘さ、落ち度があった。県民への説明責任を果たさない限り議会への信頼が問われる」(仲村未央氏)、「視察が適切だったか、自民会派がまず自ら検証すべきだ」(渡久地修氏)との批判が相次いだ。
このほか、空港での水際対策にも不備があったとの指摘もあり、「水際対策が機能していないことが明るみに出た。空港、港の対策を徹底させなければ、クラスターがまた発生する」(平良昭一氏)との意見も出た。
会議には自民側からは、会派視察に唯一、参加しなかった呉屋宏氏が出席し「皆さまに迷惑を掛けていることに深くおわび申し上げる」と謝罪した。自民会派は今後、各議員の回復を待って議員総会を開き、今回の事態について総括する予定。
陽性となった12人の自民県議の容体について、5人が入院、7人が宿泊施設で療養しており、いずれも重症者はいないとの報告が県議会事務局からあった。
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