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在宅勤務、ステイホームが叫ばれた2020年。コロナ太りに悩まされる人も多い。

 

その原因は運動不足、ストレス食い、生活リズムの乱れなどさまざまだが、浅原哲子医師は「夜型生活が危険だ」と警鐘を鳴らす。

 

浅原先生は、20年近く京都医療センターの肥満・メタボリック外来で、3,000人以上のダイエットを成功に導いた専門医だ。肥満の実態をつぶさに見てきた浅原先生に、太る原因とその解消法を聞いてみた。

 

「コロナ禍の在宅勤務から、夜型にシフトしてしまった人は危険です。なぜなら、夜には脂肪をため込む『魔の時間帯』があるからです。

 

私たちの体には、本来『朝起きて、夜寝る』というリズムがあります。そのコントロールには、BMAL1(ビーマルワン)と呼ばれるたんぱくの一種が関わっています。

 

いっぽうでBMAL1には、脂肪を作って蓄える酵素を増やす働きもあり、これが問題です。BMAL1は時間帯によって増減しますが、1日のなかでもっとも多いのが午後10時から午前2時。この魔の時間帯に食べると、どんどん脂肪をため込んで太るというわけです」

 

「夜遅くに食べると太る」のはBMAL1の仕業だったのだ。夕食は早めにとるのが肝心だ。

 

「また、朝の行動も大切です。朝日を浴びることで、体内にあるBMAL1が減ってくことがわかっています。早く起きて朝日を浴びて、朝食は午前6時から7時の間にとるのがお勧めです」

 

そうなると、生活リズムそのものを見直す必要がある。食べる量が同じでも、「朝型生活に変えるだけで痩せやすくなる」というから、スリム美人を目指すなら、まずは早起きだ。

 

さらにもうひとつ、ダイエットに危険な時間帯がある。それは買い物の時間帯。

 

「食品などの買い物は、お腹のすいた時間帯はNG。なんでもおいしそうに見えて、買い過ぎてしまいます。反対に、買い物にベストな時間帯は、ランチの後30分から1時間。このタイミングでウォーキングを兼ねて買い物に行くと、運動効果も得られて一石二鳥です」

 

買い物にはメモを持って、必要なものだけを買うことを心がけて。スイーツなど、見ると食べたくなるものは、買い置きしないのが鉄則だ。

 

「肥満になると糖尿病、高血圧などから、動脈硬化が進行して、心筋梗塞や脳卒中など命にかかわるリスクも高まります。ですが、急激に体重を落とすのも危険。リバウンドしてもっと痩せにくい体になりますから、無理なダイエットは禁物です。

 

悪い習慣を見直し、痩せやすい生活リズムに変えること。健康的に、ゆっくり時間をかけて痩せていくことが大切です」

 

このほど「いただきますを言わない人が太るワケ」(三笠書房)を上梓した浅原先生。このメソッドでスリムな体を手にいれよう!

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