グラフを指さしながら感染急拡大封じ込めの緊急対策実施について説明する玉城デニー知事=29日夕、県庁(代表撮影) 画像を見る

玉城デニー知事は29日、県庁で記者会見し、新型コロナウイルスの感染者急増に歯止めをかけるため、飲食店などに対する営業時間短縮要請を含む緊急特別対策を発表した。県内では3月以降、20~40代の若い世代や飲食関連の感染事例が急増している。歓送迎会や人の移動が増える3月後半にかけて感染拡大の速度が上昇しており、28日時点の直近1週間の新規感染者数は約1・9倍に増加した。玉城知事は感染の急拡大に「驚異的な速度でリバウンドが起こっている。残念なことに、第4波が到来したと言わざるを得ない」と危機感を示し、県民に感染防止策の徹底を改めて強く呼び掛けた。

 

県内では、2月末に3度目の緊急事態宣言が終了してからわずか1カ月で、再び時短要請に踏み切ることになった。

 

29日時点の直近1週間の新規感染者数は516人、療養者数は587人で、いずれも警戒レベル判断指標の「感染蔓延(まんえん)期」に達している。直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は33・73人で、宮城県の39・73人に次いで全国2位。27日には宣言解除後の最多を更新する98人の新規感染者が確認された。

 

29日は42人の新規感染が確認され、うるま市の90代女性の死亡が発表された。比較的感染者数が少ない月曜では、15日の16人、22日の18人から急増。県の糸数公保健衛生統括監は「42人は非常に多い」と警戒した。

 

県は29日から4月21日までを緊急特別対策期間とし、県民に通院や食品の買い物など必要最小限の外出を求める。外出自粛要請が出ている宮城県などの地域や、来島自粛を求める県内離島との往来も控えるよう呼び掛けた。イベントの開催にも注意を促している。

 

緊急事態宣言の前段階で、地域限定の感染対策を可能とする「まん延防止等重点措置」について、玉城知事は現時点では国に要請しない考えを示した。

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