8月5日、東京都内の感染者は5,042人と、ついに5千人の大台を突破した。東京五輪の強行が感染拡大の一因になっているという見方は強いが、東京五輪の関係者は火消しに躍起だ。
小池百合子都知事(69)や丸川珠代五輪相(50)は五輪の高い視聴率を理由に「ステイホームに役立っている」と主張した。しかし、7月30日の東京都の人出は「オリンピックの開幕前で3回目の宣言が出ていた期間の平日の平均と比べ、日中、夜間とも増加」していたと『NHK NEWS』で報じられており、根拠のない希望的観測に過ぎないようだ。
そんななか、五輪の悪影響について懸念を示したのは、感染症対策に詳しい神戸大学大学院の岩田健太郎教授だ。8月5日に自身のツイッターでこうツイート(複数に分かれたツイートを本誌が文節でまとめた)。
《テレビやラジオをつけると「余震に気をつけましょう」「津波が襲ってくるかもしれないから絶対に海岸に近づかないでください」と連呼されれば人々の行動は変わります。実際、そうやって自然災害に対応してきました。しかし、今テレビをつけると笑顔のアスリートや解説者が出てくるわけで、L字の注意喚起すらありません。》
災害時などに画面の端に、情報を表示するL字画面。過去の緊急事態宣言下でもたびたび登場し、コロナの注意喚起に一役買ってきた。いまもNHKなどではニュース番組中にコロナ情報がL字で表示されることもあるが、視聴者が盛り下がるからだろうか、五輪の放送中は消されてしまう。民放で見かけることはほぼ皆無だ。
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