10月1日、全国で緊急事態宣言が解除された。安倍昭恵さん(59)が経営する東京都内にある居酒屋「UZU」も、本格的に営業を再開。ちょうどこの日は、自民党総裁選を終えた岸田文雄首相(64)が、党役員人事を行っていた。
台風16号が関東に接近したために激しい雨が降っていたが、雨脚が弱まった午後6時ごろ、昭恵さんが白い傘を差して、店に向かって歩いてきた。白いブラウスにジーンズというカジュアルないでたちで、背筋はピンと伸びていた。本誌記者が取材を試みると――。
――親交の深い岸田さんが首相に就任されますが、お気持ちは?
「すみません……」
いくつか記者が問いかけたが応じることもなく、そのまま扉を開けて、店内に入っていった。その後、店を後にしたのは午後9時前。そそくさと迎えのタクシーに乗り込んだ。だが、“アッキー”の胸中は、台風一過のような晴れやかな気持ちだったようだ――。
「総裁選が始まったころからずっと、昭恵さんは『岸田さんじゃないの?』と岸田さんを“推して”いましたから、岸田さんが首相になってうれしいはずですよ。昔から、岸田さんの奥さまの裕子さんとも大の仲よしですしね」(昭恵さんの知人)
1993年に初当選した岸田首相と安倍晋三元首相(67)は当選同期。2人の“絆”について、政治評論家の有馬晴海さんはこう話す。
「2人が当選したばかりの28年前から、安倍さんは持病のために入院することがありました。
国会の委員会を欠席しなくてはならないときは岸田さんが代理で出席したり、岸田さんが安倍さんをいろいろとサポートしたのです。それ以来、2人の関係は密になっていたのです」
じつは岸田首相は、昭恵さんとも、強い“絆”があるのだという。「よく酒席で“お酌コンビ”だった」と話すのは、安倍氏の地元・山口県の後援会関係者だ。
「安倍さんが新人候補のころです。支援者が集まる集会に、候補者は奥さんを連れてよく行かされたのです。当時、党本部の強い方針で、地域の清掃活動とか細かい催し事などにも参加する“どぶ板”を徹底的にやらされていました。
隣県の広島から岸田さんが応援にやってきたことがあったのですが、安倍さんは持病の潰瘍性大腸炎を抱え、お酒が飲めない。
そんなときに、『ここは私たちが』と言って、昭恵さんと岸田さんが2人でお酌をして回っていました。今でも安倍さんは、『私に代わって、100杯もビールを飲んでくれました』と2人への感謝を口にしています」