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その霊能力のために、楽屋では霊視を求める先輩芸人たちが行列をつくることもあるという、吉本興業所属の“霊がよく見える”芸人・シークエンスはやとも。『ポップな心霊論』は、そんな彼が人生で見てきた霊たちや霊現象などを紹介していくコラム連載!

 

【霊視しても魂が見えない人がいました】

 

定期的に仕事でご一緒する制作チームの方々を、初めて霊視する機会がありました。

 

いつものように生き霊チェックをしていったんですが、1人だけ魂がまったく見えない人がいたんです。

 

今まで、そんなことは一度もなかったので、僕もかなり面食らってしまって。

 

一瞬、急に霊感が衰えたのかと思ったんですけど、ほかの人の魂は普通に見えるんですよ。

 

しかたなく、その場はうまくごまかしたものの、なんとなくずっと気にかかっていました。

 

そして数週間後。また同じチームの方々と仕事をしたんですが、例の魂が見えない人がいないんです。

 

ふだんは「風邪でお休みかな?」くらいにしか思わないんですが、どうしても気になってしまって。

 

同僚の方に聞いてみると、さっと表情が曇って、とても言いづらそうに、自殺してしまったと教えてくれました。

 

しかも、亡くなったのは、僕が霊視をしたその日だったんです。

 

魂が見えなかったのは、すでに死ぬことを決めていたからかもしれません……。

 

初めてのことで、何がなんだかわからなかったとはいえ、僕にも何かできることがあったんじゃないかと、いまだに悔やんでいます。

 

【PROFILE】

シークエンスはやとも

1991年生まれ。吉本興業所属。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)などで見せた芸能人の霊視も話題に。自身のYouTubeチャンネルでも心霊話を配信中。本連載をまとめた著書『ヤバい生き霊』(光文社)が発売中。

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