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‘08年の北京五輪の柔道男子100キロ超級で初出場ながら金メダルを獲得した石井慧(37)。21歳での金メダルの獲得は、五輪での柔道最重量級金メダルとしては最年少だった。

 

「石井が当時在籍していた国士舘大学の柔道部監督は、ロスとソウルの95キロ超級金メダリストの斉藤仁氏(故人)。石井が五輪金メダル受賞直後のインタビューで放った『オリンピックのプレッシャーなんて斉藤先生のプレッシャーに比べれば、屁の突っ張りにもなりません』という発言は話題を集め、その年の流行語大賞の候補にもノミネートされました。

 

石井は、負けを恐れず一本を取ることこそが柔道とされてきたなかで、泥臭く逃げ切るなど、あくまでも“勝つこと”に徹した柔道家。傍若無人な石井の“異端児”ぶりは当時の柔道界では珍しいものでした」(スポーツ紙記者)

 

その規格外ぶりは、北京五輪以降もさらに顕著となった。五輪連覇が期待された石井だが、斉藤氏との師弟関係の悪化からあっさりと柔道界を引退。金メダル獲得のわずか約2カ月後に総合格闘家に転向し、世間を驚かせた。

 

「‘09年の大みそかにさいたまスーパーアリーナで行われた総合格闘技イベント『Dynamite!! ~勇気のチカラ2009~』でリングデビューを果たし、柔道界の先輩である吉田秀彦と対戦。

 

注目の一戦でしたが、結果は判定による石井の敗退に終わり、格闘家デビュー戦では大きなインパクトは残せませんでした」(前出・スポーツ紙記者)

 

だが、この試合を境に、石井は単一の格闘技団体に所属しない“流浪”の格闘家になっていく。

 

「石井は、日本はもちろんのこと、アメリカやブラジル、果てはポーランドのリングでも戦い続けました。‘17年には日本でも人気だった格闘家のミルコ・クロコップに弟子入り。クロコップの故郷であるクロアチアに拠点を移すと、’19年にはなんとクロアチア国籍まで取得しています」(前出・スポーツ紙記者)

 

“異端児”や“流浪”と形容される石井の規格外ぶりは、彼の私生活にまで影響を及ぼしているようだ。

 

「‘10年にハワイで知り合った4歳下の女子大生と交際3カ月で結婚しましたが、そのわずか9ヵ月後に2人のスピード離婚が報じられました。’13年には長年のファンだった歌手・林明日香と再婚し、一児に恵まれましたが、約3年で再び離婚しています。

 

また‘19年には、アメリカ人女性柔術家クリスティン・ミケルソンさんとの交際も報じられています」(前出・スポーツ紙記者)

 

そんな石井だが、今年3月に引退を報告。約14年のプロ格闘家人生にピリオドを打った。次なる転身は、なんと「ハリウッド俳優」だった。

 

「石井本人が今年6月の『東京スポーツ』WEB版の取材に語ったところによると、プロレスラーとしても活躍する有名俳優ドウェイン・ジョンソン主演のハリウッド映画『The Smashing Machine』に出演するそうで、現在カナダで撮影中だといいます。

 

本作はアメリカの格闘技団体UFCや日本の格闘技イベントPRIDEのリングなどでかつて激闘を繰り広げた元総合格闘家のマーク・ケアーの半生を描くもの。石井は2001年に実際にケアーと対戦し、今年5月に大麻事件で逮捕された元格闘家のエンセン井上の役を演じるそうです。

 

石井は長年世界を飛び回っていたことから英語はペラペラ。日本人離れした肉体の持ち主であり、それに加えて体格や見た目がエンセンと似ているということで抜擢されたそうです」(映画関係者)

 

今回のパリ五輪でも多くの選手の活躍が目立つ“ニッポン柔道”。石井にも解説者やキャスターとしての仕事が舞い込んできてもおかしくないはずだが…

 

「石井さんはかなりの“異端児”なので、日本柔道界も彼とは距離を置いているそうです。引退後は『福岡でお花屋さんになりたい』と明かす一方で、『クロアチアで政治家を目指す』とも言っているなど相変らずの自由奔放さ。スポーツ界の枠組みには収まらない人物なんでしょうね」(前出・スポーツ紙記者)

出典元:

WEB女性自身

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