前知事の斎藤元彦氏(47)が再選を果たした11月17日投開票の兵庫県知事選。しかし、斎藤氏の選挙広報担当を名乗るPR会社社長の折田楓氏が、選挙中のSNS戦略についてネットで公開したことを機に公職選挙法違反の疑惑が浮上する事態に。そんななか、斎藤氏の選挙に関わったもう一人の人物にも注目が集まっている。
兵庫県西宮市に事務所を置くPR会社「merchu」の代表取締役を務めている折田氏は、Xで斎藤氏の広報戦略を引き受けたと投稿。インターネット投稿プラットフォーム「note」に公開した記事で、《運用戦略立案、アカウントの立ち上げ、プロフィール作成、コンテンツ企画、文章フォーマット設計、情報選定、校正・推敲フローの確立、ファクトチェック体制の強化、プライバシーへの配慮》などをおこなっていたと明かした。
しかし、これらの選挙運動を有償で請け負っていたとすると、公職選挙法に抵触する恐れがある。仮に無償の場合でも、公職選挙法199条1項に定められた《請負その他特別の利益を伴う契約の当事者》に折田氏が該当するのであれば、違反にあたる。その後、折田氏がnoteの内容を一部変更、削除するなどの“火消し”に走ったため、疑惑はさらに深まった。
そんな折田氏について、11月22日に斎藤氏の支援者の一人である朝比奈秀典氏がXで《楓ちゃんて誰?ですよ》(現在は削除済み)と投稿したことが波紋を呼んでいる。
「朝比奈氏は明石市に本社を置く朝比奈興産の社長で、明石倫理法人会の会長も務める地元の有力者です。経営者だけでなく、“選挙のプロ”としての顔も持ち合わせており、“裏金問題”で話題になった兵庫9区の衆議院議員・西村康稔氏の支援者としても広く知られています。
14年には自身のブログで、《三十年の選挙活動の経験を踏まえ~選挙プランナーとして選挙に立候補しようとする~活気あふれるみなさんのお手伝いをしようと思ってます》と宣言。その際、明石市長選のときの泉房穂氏とのツーショットを載せ、選挙戦略を練ったと記していました。今回の斎藤氏の街頭演説の場でもその姿が目撃されており、そんな彼が折田氏のことを全く知らないというのは不自然だと話題になりました」(全国紙政治部記者)
朝比奈氏は23日にXで、あるユーザーから、今回の選挙中に折田氏と朝日奈氏が至近距離で同じ場所にいる写真を撮影していたことを指摘されると、《女性がうろちょろしてるとわかってたけど紹介されてないから話しもしてないし、名前も聞いてませんでしたよ^_^》と返答。改めて折田氏とは面識がなかったと主張した。また、これ以外にも斎藤氏の選挙カーに乗って、スマートフォンで撮影をする折田氏の姿などもたびたび目撃されている。
こうした指摘があるにもかかわらず、斎藤陣営の重要人物である朝比奈氏が折田氏の存在を知らないと発言したことに対し、Xでは懐疑的な声が多くあがっている。
《選挙ブレーン・選挙の神様、朝比奈秀典が把握していないとか、ありえない》
《びっくりした。知らない女性がうろちょろしてても止めないスタッフなんている?ましてや街宣車に乗せる?安全面考えてもないでしょ。言い訳が稚拙すぎる》
《朝比奈さん、「折田楓? 誰それ?」のポストを削除したようですね。一緒にいて知らないわけ無いですからね》