「皇室にとって毎冬恒例の行事なだけに、まったく報道がなかったことに首をかしげる宮内庁職員も少なくなかったのです」
こう話すのは宮内庁関係者だ。12月10日、佳子さまは千葉県の新浜鴨場で各国大使らを招いた接遇に臨まれた。2025年2月に佳子さまは愛子さまとともに臨まれていたが、今回はお一人で鴨場へと赴かれていた。しかしその動静は報じられておらず、宮内庁ホームページにご活動の履歴が残るのみなのだ。
なぜこのような不自然なことが起こったのか。皇室担当記者はこう明かす。
「佳子さまが12月10日に鴨場で接遇行事に臨まれることは、事前に宮内記者会側に日程が示されていて、『朝日新聞デジタル』などもその予定を報じています。しかしその後、宮内庁が取材の場を設けず、メディア各社は取材していなかったのです」
伝統的な手法で鴨を傷つけずに捕らえ、放鳥して羽ばたく光景を楽しむ……古くから伝わる皇室のおもてなしは、諸外国との親善を深める“晴れ舞台”。それにもかかわらず、メディアのカメラマンが来ていない状況に、佳子さまも驚かれたことだろう。この事態は、皇室報道のある慣例が原因だった。
「原則的に、昭和の御代から取材機会の設定は、宮内庁に常駐する新聞やテレビ各社の記者で構成される、宮内記者会からの申し出を受けて設定される慣例があります。それがない場合は設けられないのです。今回佳子さまの接遇に関しては、記者会から申し出がなかったと聞きました。
ただ、宮内庁の報道室も注意喚起しなかったのは、広報室がインスタグラムなどで自主的に発信を進め、マスコミを通じた情報発信だけに頼らない姿勢に宮内庁が変わってきたことの表れとも感じています」(前出・皇室担当記者)
12月17日の愛子さまによる埼玉鴨場での接遇は、飛び立たない鴨に愛子さまが苦笑されたりするほほ笑ましいハプニングなどがさかんに報じられていた。注目度ではっきり明暗が分かれ、SNS上にも、“佳子さまの接遇は報道されず隠された”“佳子さまはもてなしてないの?”などという声が投稿されていたのだ。前出の宮内庁関係者はこう語る。
「近年の佳子さまは積極的に国際親善や聴覚障害者への支援、伝統工芸の振興、ジェンダー問題などに関するご活動に携わられてきました。注力している活動が人々に知られていないことには、やりきれない思いを抱かれないはずはないでしょう」
報道陣の不在にさぞ“しょんぼり”落胆されたであろう佳子さまだが、お気持ちのなぐさめになったこともあったという。
「予定のみしか報じられなかった鴨場での接遇も、佳子さまが新浜鴨場へ向かう車中から手を振られる場面を撮影しSNSに投稿した人もいたのです。
思い出されるのは、11月のデフリンピックの開催前に、足を運ばれた各所で大会のアピールや意義を伝えることに全力で臨まれていたことです。ひたむきさが多くの関係者の胸を打ち、ご活動への共感を広げていたようにも感じています」(前出・宮内庁関係者)
まさかの“取材ナシ”という顚末に屈せず、佳子さまには晴れやかな笑顔のままでいていただきたい。
画像ページ >【写真あり】佳子さまと対照的に報じられた愛子さまの鴨場接遇(他9枚)
