「国力研究会」の初会合に臨む麻生太郎副総裁(左端)(写真:共同通信・2026年5月21日) 画像を見る

5月21日、自民党所属国会議員や秘書らが参議院会館内の講堂に続々と集まっていた。前方には、麻生太郎副総裁や加藤勝信前財務相、萩生田光一幹事長代行、小林鷹之政調会長、松山政司参院議員会長が座り、会場の盛況ぶりを眺めていた。

 

この日開催されたのは、自民党の議員連盟「国力研究会」の初会合。現在417人いる自民党所属国会議員のうち、8割以上にあたる347人が加入したという同会だが、発足にはどういった背景があったのか。全国紙政治部記者はこう語る。

 

「もともと2027年秋の任期満了に伴う自民党総裁選に向け、高市早苗首相の党内基盤を強化する狙いで、これまでの総裁選で首相を支えて来た山田宏参院議員が、自身が所属する派閥会長である麻生氏に相談したことが設立のきっかけでした。発起人には、麻生氏や萩生田幹事長代行、小林政調会長といった党幹部のほかに、昨年の総裁選で首相と争った茂木敏充外相、小泉進次郎防衛相も名を連ねています。

 

こうした“ポスト高市”も伺う有力政治家を取り込むことで、次期総裁選で高市首相が無投票で再選を果たすための地ならしとも見られていました。麻生氏はこうした動きを主導することで、引き続き政権への影響力を維持する狙いがあったのでしょう」

 

2月の衆院選で当選した新人議員も次々と入会し、雪だるま式に加入議員が増えていった。あまりの勢いに、村上誠一郎元総務相からは「大政翼賛会みたいだ」という批判の声も上がった一方で、麻生氏の思惑とは異なる方向に事態は進展していった。

 

「昨年総裁選で戦った林芳正総務相や、高市首相とかねて距離がある岸田文雄元首相も、それぞれ行動をともにする議員らと加入。さらには、旧二階派を束ねている武田良太元総務相も加わったのです。麻生氏と武田氏は、地元・福岡県政でそれぞれ息のかかった政治家を巻き込み対立を繰り返しているほど、長年の“犬猿の仲”とされています。

 

首相と距離がある人を外し、多数派を形成していこうという麻生氏の狙いは外れてしまう形となったのです」(前出・政治部記者)

 

初会合に参加した国会議員に尋ねると……。

 

「大きな流れができたと思い加わりましたが、すでにこの会にさほど意味はありません。8割以上が参加したということは、両院議員総会のようなもので、実効性がないからです。

 

初会合には、多くは議員本人が出席しています。しかしあまりにも加入者が多数となったこともあり、“代理でいいよ”と秘書らを出席させた先生もいました。会合で講演を行ったグラス駐米大使も、当初国会議員だけの会ということでセンシティブな内容を語るつもりだったそうですが、代理出席者もいると聞き、直前で講演内容を変更したとも聞きました。

 

麻生さんは主流派を作っていこうという狙いがあったのでしょうが、岸田さんや武田さんの“抱きつき戦術”を前に、いまさら対立軸を生むような争点も作れないと思います。“麻生さんの政局勘も衰えた”と話す人もいたほどです」

 

これからも“キングメーカー”であり続けようと権謀術数を張り巡らせる麻生氏は御年85歳。首相も経験し、酸いも甘いもかみ分けて来た大ベテランも、いよいよ衰えは隠せないのか――。

出典元:

WEB女性自身

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