天皇陛下(写真:JMPA) 画像を見る

衆参両院は6月10日、皇族数確保策に関する「立法府の総意」をとりまとめた。「総意」では、(1)女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する案と、(2)旧宮家の男系男子を養子縁組で皇族とする案を「いずれも了」とし、法制化を要請。政府は月内に皇室典範改正案などを閣議決定し、今国会での成立を目指す。

 

皇室典範改正への道筋がついたかたちだが、「総意」に対する与野党の受け止め方には温度差があるようだ。

 

自民党・麻生太郎副総裁(85)は、11日に自らが率いる志公会(麻生派)の例会で「何としても、今国会において皇室典範の改正を成し遂げたい」と意欲を示した。日本維新の会、参政党、公明党、チームみらいも前向きな姿勢を示すいっぽう、一部野党からは批判も。

 

共産党・小池晃書記局長(66)は、報道陣に「男系男子が不動の原則だということで貫かれており、これは憲法に照らして大きな問題がある」などと異論を呈していた。

 

そんななか、注目を集めているのは天皇陛下が述べられたお言葉だ。

 

陛下は13日からのオランダ、ベルギー公式ご訪問に先立ち、11日午後に記者会見に臨まれた。

 

記者から皇族数確保に関する議論の受け止めについて問われると、皇室の活動について「国際親善のほかにも、地方への訪問や被災地のお見舞いなどを通して、国民の皆さんに寄り添い、あるいは多くの国民の皆さんと交流することを始め、多岐にわたっております」とお話しに。

 

続けて「こうした皇室の活動を、将来にわたり安定的に続けていくための皇族数の確保の在り方については、現在、議論されているものと承知しています」とし、こう述べられたのだ。

 

「制度に関わる事項については、私から言及することは控えたいと思いますが、皇室の在り方や活動の基本は、国民の幸福を常に願い、国民と苦楽を共にすることだと考えており、こうした皇族数の確保の在り方についての議論においても、国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望んでおります」

 

ある宮内庁関係者は言う。

 

「陛下の会見に先立ち、宮内庁の黒田武一郎長官は同日の定例記者会見で、『立法府の総意』がまとめられたことを陛下と秋篠宮さまに報告したと発表しました。その際、陛下について、『国民の総意に基づくお立場から、国民の理解や納得を得られるものとなるように願われているのではないかと拝察している』と述べていました。陛下もご自身でお気持ちを述べられたので、強く願われていることが伝わってきました」

 

皇族数確保に関する陛下のお言葉は国民の間でも関心が寄せられ、“衝撃を受けた”という人もいたようだ。Xでは次のような声が散見されている。

 

《陛下のお心遣いに胸が痛くなる》
《陛下にしては踏み込んだお言葉に感じるなぁ…》
《国民を蔑ろにするなと最終勧告されているようで…胸に響きます》
《おい政府、天皇陛下にここまで言わせたな。ふざけるなよ》
《陛下が珍しくお顔を強張らせてる。 相当な緊張の中、かなりの覚悟と勇気で発言されたんだろう。 ストレスは大丈夫でしょうか…。》(すべて原文ママ)

 

こうした声が上がる背景について、ある皇室担当記者は言う。

 

「急ピッチで『総意』がまとめられましたが、不明瞭な点も少なくなく、与党が“数の力で押し切った”という印象は拭えません。女性皇族が結婚後も皇室に残る案については、多くの党が賛成していますが、その夫と子が皇族の身分を持つかどうかについては結論が出ていないままです。

 

とりわけ議論を呼んでいるのは、旧宮家の男系男子を養子縁組にする案です。そもそも、旧11宮家が皇籍離脱したのは80年近く前のこと。一度民間人になったにもかかわらず、その子孫が皇族に戻ることは国民に広く受け入れられるでしょうか。また、対象を旧11宮家に絞ることは、門地による差別を禁じた憲法14条に抵触する恐れがあるとの指摘もあります。

 

さらに報道各社の世論調査では、女性天皇や女系天皇を容認する人は7割を超えていますが、国会ではそのことに関する議論が十分になされていません。今回のお言葉は、国民の理解が十分に得られないまま、皇室典範が改正されてしまうことに陛下も“ご懸念”を示されたのかもしれません」

 

果たして政府は、“国民の理解”についてどのように向き合うのだろうか。

画像ページ >【写真あり】「珍しくお顔を強張らせてる」“ご懸念”を述べられた天皇陛下(他9枚)

出典元:

WEB女性自身

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