7月15日、千葉県「柏たなか病院」で70代の男性患者の点滴チューブに大便を混入させて死亡させたとして、同院に勤務していた助産師・古川美由紀容疑者(51)が逮捕された。大便を混入させるという前代未聞の事件は、大きな波紋を広げている。古川容疑者は当時、この病院で内科の看護師として勤務していたという。
「事件が起きたのは1月30日未明です。古川容疑者は午前4時ごろ、何らかの方法で点滴チューブに大便を混入させた疑いが持たれています。男性患者は翌31日に敗血症による多臓器不全で死亡しました。大便に含まれる多くの細菌が血液中に入ったことで引き起こされたと考えられています。
事件当初、古川容疑者は2名体制で被害者のいる病棟の夜勤帯を担当しており、自身の受け持ちではなかった被害男性の病室に複数回訪れていました。被害男性から体調不良の訴えを受けて、別の看護師と看護師長が病室に向かうと、変色している点滴が見つかったようです。古川容疑者は容疑を否認しており、警察は詳しい経緯を調べています」(社会部記者)
事件の異様さから、SNSでは
《どうやって点滴に便を入れたのか》
《助産師なのに高齢男性患者と接点があったのか》
など、手口や勤務実態に疑問の声も相次いでいる。
実際、医療現場ではどのようなことが考えられるのか。事件が起きた「柏たなか病院」と同規模の病院に勤務する現役看護師はこう語る。
「柏たなか病院は512床の大規模病院。わたしの勤務先では、看護師が全科を合わせて500人前後在籍しています。患者には基本的に担当看護師がつきますが、休日や夜勤帯は別の看護師が対応するため、担当ではない患者のケアを行うこと自体は珍しくありません。
夜勤帯は、この規模の病院でも病棟を担当する看護師は4人程度になることが多く、午前4時ごろであれば休憩に入っているスタッフもいて、実際に動いている人数は2?3人ほど。そのため、担当外の患者の病室に出入りしても不自然ではありません」
点滴に異物を混入させることも簡単だという。
「医療従事者であれば簡単にできますね。ただ、大便を混入させたということですが、固形物を直接入れることは難しい。人体に影響を及ぼすのは大便に付着している細菌です。そのため、例えば大便を液体に浸して“細菌を含んだ水分”を点滴に混入させるといった方法が考えられますね」(同前)
要するに、わざわざそのような“液体”を用意して注射した可能性があるというわけだ。
「助産師になるには看護師資格が必要なため、助産師は“看護師資格”と“助産師資格”の両方の国家資格を持っています。そのため、助産師資格を持っていても一般病棟や手術室などで看護師として勤務することは珍しくありません。『助産師なのに高齢男性患者を担当するのは不自然』という見方は、医療現場の実態とは少し違うでしょう」(同前)
とはいえ、そもそもなぜ入院患者に害を及ぼそうとしたのか。まだまだ実態は解明されていない。
「事件が起きた病院と同じ柏市内で暮らす古川美由紀容疑者の自宅は、新興住宅地にあります。豪華で瀟洒な一戸建てで、例えば金銭的な理由などではなさそうです。ただ、近隣住民とはあまり交流がなかったようで、何が犯行に駆り立てたのか、本人の口から語られない限り、動機を知るのは難しそうです」(事件記者)
医療現場への信頼を揺るがす衝撃的な事件。事件の全容解明が待たれる――。
画像ページ >【写真あり】“大便混入注射”の容疑がある古川容疑者の豪華な一戸建て(他4枚)
