9月16日、広島地裁で広島カープの羽月隆太郎元選手(26)にゾンビたばこと呼ばれるエトミデートを譲渡した疑いで起訴された滝口涼介被告(38)の初公判がおこなわれた。
羽月元選手は昨年11月にゾンビたばこを使用していた疑いで逮捕され、球団と契約解除。裁判で執行猶予付きの有罪判決を受けた。羽月元選手はSNSで配信活動を始め、滝口被告からゾンビたばこを購入していたカープの選手は自身を含め6人いたことを暴露した。その後、球団は矢野雅哉選手、前川誠太選手が広島県警により家宅捜索を受けたことを公表し、両選手の選手登録を抹消した。滝口被告の裁判では、こうした事実の詳細がどこまで明らかになるのか注目された。
滝口被告は二つの容疑で起訴されていた。一つは昨年11月、新宿歌舞伎町の路上で職務質問を受けた際、ゾンビたばこを所持していた件。もう一つは同月にゾンビたばこを羽月元選手にレターパックで発送した件だ。
ゾンビたばこを最初に買った時期を問われた滝口被告は、「令和7年の3月か4月だったと思います」「6月から7月ごろに違法と知りました」と語った。
「滝口被告によれば、各紙の報道に相当参っている様子でした。彼の母の所にも取材が来たといい、『(母は)かなりダメージを受けておりました』と語っていましたね。指定薬物の使用については、『今後は2度とやりません』と明言していました」(現地記者)
滝口被告によれば、最初は仕事で知り合った外国人とSNSでやり取りをする中でゾンビたばこを入手したという。5~10回程度その外国人から購入し、1本あたり2万円程度で売られていたという。利用目的については、「リラックス効果があり使用していました」と語った。
さらに裁判では、滝口被告がゾンビたばこを譲渡したとされる羽月元選手にも話題が及んだ。
――羽月さんにエトミデートを渡したのはいつか?
滝口「令和7年4月に羽月さんに渡しました。羽月さんと飲みに行っているバーがあったので、そこで私がエトミデートを使用している時に、羽月さんが興味を持ったのでやってもらいました」
――レターパックで羽月さんにエトミデートを送ったのはなぜか?
滝口「本人から依頼がありました。私が本人に会えなかったのでレターパックで送ることにしました」
――羽月さん以外にレターパックを使ってエトミデートを誰かに送ったことはありますか?
滝口「羽月さん以外にありません」
――エトミデートを羽月さんに渡したことをどう思っていますか?
滝口「羽月さん本人、球団、ファンに対して申し訳ないことをしました」
そのほか、「3~4回渡しました。レターパックは1回のみ。それ以外は遠征先などで直接渡しました」とも供述した。ゾンビたばこは、羽月元選手の方から要望されたという。さらに質問は続く。
――レターパックには何と書いて羽月さんに送ったのですか?
滝口「野球カードのボックスと書きました。羽月さん本人と話した上で」
――違法性の認識があったのに羽月さんに渡していたということですか?害悪があると思いませんでしたか?
滝口「最初はそこまでの認識はありませんでした」
――エトミデートを譲り渡したことで羽月さんは野球選手として終わってしまいました。
滝口「そうです。仲良くしていただけに、(羽月の)人生を奪って申し訳ないです。自分に会わなければそうならなかったと思います」
羽月元選手以外には譲渡していないという滝口被告。検察側はそれ以上の追及をおこなわなかった。羽月元選手が暴露した内容や、矢野選手らが家宅捜索を受けたことについても裁判で触れられることはなかった。ある報道関係者はこう話す。
「広島県警の捜査は続いていると聞いていますが、羽月元選手以外は体から出てこなかった上に所持していた事実も掴めていません。そのため、これ以上の追及は難しいと判断しているとみられます。
ただ、これで『ゾンビたばこ問題』が終わったとしても、カープファンはそれで納得するかどうかわかりません。判決を受けて球団がどう対応するのか、再発防止策をどうするのかが問われると思います」
カープを揺るがした大事件は、はたしてどのような決着を迎えるのだろうか。
画像ページ >【写真あり】ゾンビたばこ“売人”裁判に長蛇の列が……(他4枚)
