経済ジャーナリスト・荻原博子さん(写真:本誌写真部) 画像を見る

ふるさと納税は、10月から変わります。2025年10月にふるさと納税サイトのポイント付与を廃止したことに続く改正です。

 

1点目は、自治体が返礼品に指定できる「地場産品」の基準の厳格化です。地場産品とはその地で作られたもの、加工されたものをいいます。たとえば輸入肉を使っても、地域の工場で加工調理した缶詰などは今後も地場産品と認められますが、輸入肉をそのままスライスしパック詰めしたものは10月以降地場産品とは認められなくなります。

 

また、ご当地キャラクターのグッズは返礼品の対象ですが、一般の商品にキャラクターのロゴをプリントしただけでは地場産品とはいえず返礼品にはできません。

 

10月以降厳しくなった基準のもとで、返礼品リストから外れるものが出てくるでしょう。

 

2点目は経費率の引き下げです。ふるさと納税の経費には寄付額の30%までと決まっている返礼品代金のほか、広告費や決済手数料などがあります。

 

これらを合わせた経費の総額は、今は最大50%がルールですが、10月から2.5ポイント下げて最大47.5%に。さらに、段階的に引き下げて、2029年には経費率を40%にしなければなりません。

 

■今年のふるさと納税は9月中に行うのが◎

 

自治体対象の調査によると、現在のふるさと納税の経費率は、相場を表す中央値が48.5%です(2026年、自治体DX推進協議会)。多くの自治体がコストダウンを迫られています。

 

経費が減れば、ふるさと納税を受けた自治体は本来の政策に使えるお金が増えます。そもそも税金ですから、ふるさと納税を集めるための広告費や手数料などをかけすぎて、そうした業者に税金が流れていくのは問題でしょう。

 

ただ、どうやってコストダウンするかですが、前出の調査では「寄附金額の見直し・返礼割合の調整」という回答が78%を占めました。当面の対応として、寄付額を引き上げる、返礼品の内容量やセット内容を見直すなどの変更を行う自治体が一定数あるということです。返礼品が楽しみという人は、今年のふるさと納税は9月中に行うのがいいでしょう。

 

この時期の私のおすすめ返礼品は、正月用の食材です。おせちなども今なら種類も豊富で選び放題。じっくり吟味して、年末の配送を予約しておくのがいいでしょう。

 

また、寄付先への旅行券や食事券などもおすすめです。有効期限が1~3年などと長いものが多く、なにより保管スペースがいらないことが◎。出向いた先で食事や観光などにお金を使うことも、地域振興に役立ちます。

 

加えて、最近は自然災害が多発しています。返礼品はありませんが、被災地を支援するためのふるさと納税も検討してください。

 

今後もふるさと納税が健全な形で続くよう、経費面などで食い物にされる構造になっていないか、注意を向けたいと思います。

 

【PROFILE】

おぎわらひろこ

家計に優しく寄り添う経済ジャーナリスト。著書に『65歳からは、お金の心配をやめなさい』(PHP新書)、鎌田實氏との共著『お金が貯まる健康習慣』(主婦の友社)など多数。

 

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