7月18日に日本科学未来館で開催された理工系女子応援プロジェクトで参加者と撮影。前列右から3人目が手塚麻里さん(撮影:高野広美) 画像を見る

「将来の夢は? と質問されたら山のようにあると思います。

 

いまから10分間、好きなこと、やりたいことを、ワークシートに書けるだけ書いてください!」

 

7月の土曜の昼下がり、東京・お台場にある日本科学未来館で、「自分の夢で未来を創る」と題したワークショップが開かれた。

 

日立財団主催「理工系女子応援プロジェクト」の一環で、参加者は中学生と保護者で50人近い。

 

「何を書いてもOKです。行ってみたい場所、会ってみたい人。さあ、いくつ書けるでしょうか?」

 

芯の通った明るい声を張り上げているのは手塚麻里さん(41)。

 

「こどもCandy」代表取締役社長で、3児の母でもある。

 

お台場でのワークショップは、日立財団の依頼で、理工系を視野に入れる生徒のために企画されたこども万博の「特別編」だった。

 

「夢」を書き出している生徒たちの手が、止まらなくなっている。

 

「あっ、10分計るの忘れてました。あと3分、オマケ!」

 

ハハッと豪快に手塚さんが笑う。

 

「さあ、何コ書けましたか? 10コ、20コ……えっ、50コ書けた子がいるの? すごい!」

 

室内が拍手に包まれると、手塚さんはこう付け加えた。

 

「みんなも自分自身に拍手を!」

 

こんなふうに同じ空間を共有できる「こども万博」を、いったいいつ、どうやって着想したのだろう?

 

「どんな夢も言うのは自由ですが、実際、言い出せない子が多くいることを知りました。

 

言いやすい環境さえ作ってあげれば、子どもの可能性はどこまでも広がるはずだと思ったんです」

 

そして一息ついて、告白した。

 

「じつは私、高校生のころ、家出少女でした。“ホームレス高校生”だったんです」

 

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