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テロの直後、保護者面談がありました。各科目の先生方と個別に面談をするというもの。

すべての親がやってくるので、先生方がベルトコンベヤー方式で教室を巡ることになりました。

ルーズなフランスのことですから、持ち時間内ではどうしても終わらず、夕方にはじまった面談の最後は20時半になっていました。しかも、20時を過ぎて帰ってしまった先生もいて、さすがフランスですね、こちらに非が無くても、時間が来たらさっさと帰ってしまうんですから。

教頭先生が、帰ってしまった先生がいることに呆れておられました。

仕方がないから教頭先生と少し立ち話をしたんです。テロに対する学校側の対応はどのようなものか、という質問を。

「テロ後、私服警察官が学校を巡回している。子供たちを通りに面した校庭では絶対に遊ばせない。親も含め訪問者の厳しいチェック。学校以外の施設、プールや体育館は当面使用しない」

などの措置を取っているとのことでした。

息子の学校は、なんとテロが起こったあのスタジアムに隣接する体育館でスポーツ授業を行っていたのです。教頭先生は最後にこう付け足しました。

「フランスの子供たちは意外に冷静に今回のテロを受け止めていて、心的な問題がまだ多く報告されていない」

のだとか。

確かに、うちの息子も平然と受け止めています。しかし、このようなテロが今後も続けばそうはいかなくなるでしょう。フランスの警察にもう少し頑張っていただく必要があるかな、と思いました。

さて、今日は超簡単にできるパジョン風かき揚げ天ぷらうどんをご紹介します。

材料:冷蔵庫の中の残った野菜、たとえばキャベツ、ねぎ、なす、にんじんなど。味付けに、塩・こしょう、とろろ昆布ふりかけ、一味、ねぎ湯、さんしょう、醤油、砂糖、ごまなどお好みのものを。小麦粉、片栗粉、卵大1、炭酸水、塩・こしょう、うどん、そして、隠し味で、じゃこアーモンドを使います。

レシピ:まず、すべての野菜を細く切り刻みます。にんじんやねぎやキャベツは千切り、なすは薄く細く、お好きなように、かき揚げをイメージしてカットしてください。じゃこアーモンドだけは粉々に砕きましょう。ボウルに小麦粉、片栗粉、卵をとかし、同量の炭酸水を入れ混ぜます。うちはペリエにしています。そこに先の千切り野菜と砕いたじゃこアーモンドを入れ混ぜます。味付けにお好みで、醤油、さんしょう、塩・こしょう、ねぎ湯(ごま油とか)、一味、とろろ昆布ふりかけ、ごまなどを加え、なじませましたら、サラダ油を熱したフライパンでお好み焼きのような感じで焼いていきます。片側がこんがり焼けたら、ひっくり返し裏側も焼いて火が完全に通ったら完成。

パジョン風に、さいの目にカットし、大皿にのせてテーブルの真ん中へ、どん。最後にお好みでごまや、わさび塩などをふりかけましょう。お子さんたち、奪い合うこと間違いなし。これがサクサクとして、とっても美味しいのです。冷えたざるうどんと一緒にどうぞ。詳しい作り方はこちらでご確認ください。

ボナペティ!

エッセイで紹介されたレシピは、
辻仁成 子連れロッカー「希望回復大作戦」ムスコ飯<レシピ>で公開中!

辻仁成/つじ ひとなり

作家。東京都生まれ。’89年「ピアニシモ」ですばる文学賞、’97年「海峡の光」で芥川賞、’99年「白仏」で、仏フェミナ賞・外国小説賞を受賞。映画監督、演出家としても活躍。現在はシングルファザー、パリで息子と2人暮らし。

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