買いだめに悩む主婦へ…ものではなく心の備えを(JINSEIのスパイス!第71回)

【今週の悩めるマダム】

マスク、ティッシュ、トイレットペーパーに続き、新型コロナウイルスの感染者が急増中の東京では、お米やパスタなど食品の買い占めが始まっています。ロスを出すのは嫌なのに、私も買いだめをしてしまいました。この状況がいつまで続くか見えないので、いくら買っても不安が消えません。(東京都在住・50代主婦)

 

ここフランスでは、3月17日から外出制限、いわゆるロックダウン下に置かれています。学校は休校となり、レストラン、カフェ、商店などが閉鎖。市民は生きるために必要なものの買い物と、ちょっとした運動以外は基本的に外出できません。

 

ロックダウンが始まるかもしれないという噂が出はじめたころ、パリ市内でもスーパーの棚からパスタやトイレットペーパーがなくなりました。陽気なラテン系のフランス人といえども、不安になると食料や必需品を買いだめしておこうという心理が働くのですね。でも、人間の心理として慌てるのは当然。家族を守らなきゃ、と主婦のみなさんが買いだめに走るのをバカにはできません。僕だって、トイレットペーパーを買いに行きました。残り1ロールしかなきゃ、焦るのも当然ですよね?

 

人間なんだから仕方がないのだけれど、しかし、みんな生きているので、買い占めると困る人も出てきます。売る側もバランスよく売るための仕組みが必要ですし、買う側も思いやりが必要。フランスの場合、ロックダウンが始まってすぐに、首相や大臣が連日テレビを通して「食品や生活必需品は十分にあるので買いだめに走らなくても大丈夫」と、実際のデータを見せながら説明を繰り返しました。その結果、すぐに買いだめは収束。現在、パスタやトイレットペーパーも棚に十分積まれています。

 

その一方で、フランスではマスクと消毒液がどこにもありません。とくに医療従事者が使うマスク不足は深刻で、社会問題となっています。そういったものは、ほとんどが中国製だからです。すると、ルイ・ヴィトンやイヴ・サンローランなどの高級ブランドが自国を救うためにと立ち上がり、自社の衣料品の生産ラインでマスクを、香水の生産ラインで消毒液を作り始めたのです。拍手喝采。さすがテキスタイルの国ですね。

 

フランスでロックダウンが始まって、約2週間。さまざまな問題が起きています。家から出られないので家庭内暴力も30%ほど増えたそうですし、何と言っても外に出られない子どもたちの心のケアが大変。僕はシングルファザーですから心細いですよ。でも、家族を守るために絶対コロナに罹るものかと頑張っています。日本でも外出自粛が叫ばれているときに花見に行く人や、休校なのに渋谷で集まって遊んでいる中高生がいるというニュースを見ましたが、フランスでも外出制限のルールを守らない人が続出中です。すでに26万人が検挙され罰金を支払わされています。

 

人間の心理というのは国や民族が違っても変わらないものです。だから、買いだめをしたくなるのは、そういう不安のせい、と自分に言い聞かせるといいですね。日本の感染者数の増加は、ちょっと前の欧州の数字の推移に似ています。ものだけではなく、心の備えを始めておいてください。

 

【JINSEIの格言】

家族を守らなきゃ、と主婦のみなさんが買いだめに走るのをバカにはできません。僕だって、トイレットペーパーを買いに行きました。残り1ロールしかなきゃ、焦るのも当然ですよね?

 

この連載では辻さんが恋愛から家事・育児、夫への愚痴まで、みなさんの日ごろの悩みにお答えします! お悩みは、メール(jinseinospice@gmail.com)、Twitter(女性自身連載「JINSEIのスパイス!」お悩み募集係【公式】@jinseinospice)、またはお便り(〒112-0811 東京都文京区音羽1-16-6「女性自身」編集部宛)にて絶賛募集中。 ※性別と年齢を明記のうえ、お送りください。

 

以前の連載「ムスコ飯」はこちらで写真付きレシピを毎週火曜日に更新中!

関連カテゴリー: