レイプ事件の裏側描く『アンビリーバブル』から目をそらせない
真実は1つ。レイプ事件を真摯に描いた作品です。

家の中で楽しめるエンタメや流行を本誌記者が体験する“おこもりエンタメ”のコーナー。今回は、実際の事件に着想を得たというドラマ『アンビリーバブル たった1つの真実』をご紹介します。

 

■Netflixオリジナルシリーズ『アンビリーバブル たった1つの真実』全8話独占配信中。

 

物語はマリーという少女のレイプ事件から始まります。警察へ行くも、マリーの出生への偏見から刑事たちは作り話と決め込み、強引に訴えを取り下げさせます。その後、彼女はうそつきのレッテルを貼られ、社会的信用を失っていくのです。

 

マリーの事件から数年後、女性刑事2人がレイプ事件の犯人を追っていました。どの犯行も似た手口で同一犯とみた2人は、執念で捜査を続けていきます。その捜査上でマリーの事件が真実であったことが明かされていくのです。

 

全編を通して感じるのは性被害に対する男女の温度差。マリーの担当刑事である男性2人は、被害者である彼女に何度も状況説明をさせます。これはもうセカンドレイプ。一方、女性刑事のカレンとグレースは、被害者を尊重する方法で聴取を進めます。

 

しゃべり口は事務的でも気配りが感じられるやり方。2人は性暴力がいかに人間の尊厳を奪うのかを実感し、重く受け止めているからです。問題児扱いされるマリーと真正面から向き合ったのも女性のカウンセラーでした。

 

彼女たちのような熱量を持った人物でなければ、性犯罪や冤罪事件はなくならない気がします。真実は1つ。レイプ事件を真摯に描いた作品です。

 

「女性自身」2020年5月5日号 掲載

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