2月6日、北京の日本大使館が中国の大気汚染の深刻さを「動物実験」と痛烈に批判した。また、汚染具合を示す値は、米国大使館の数値に対して、中国政府の値はその半分くらいだ。中国国内では、微粒子を防ぐ高額なマスクが品薄になるなど危機感が高まる一方で、大気汚染に動じていない人たちもいる。

 

「10年前のSARSに比べれば死ぬリスクは低いです。北京は20年くらいずっとこんな感じで空気が悪い。なぜ日本のメディアの方がそんなに大騒ぎするのかわかりません」

 

そう語るのは、北京生まれ北京育ち、旅行会社に務める劉さん(仮名・50歳女)。劉さんは「自分の身は自分で守るもの」と話す。長い間北京に住み、情報が制限されるなかで感覚が麻痺してしまったのか…。

 

また、帽子店で働く黄さん(仮名・33歳女)によれば、汚れたノドや肺をキレイにしてくれる”中国4千年・秘伝の漢方食”があるという。

 

「中国は”食”の歴史が長く、体は食べ物で治すという文化があります。ノドや肺にはカモの血、白キクラゲ、キクラゲ、青カブ、ユリ根、ハスの実、梨などが効くとされています」

 

青カブと梨は前菜またはデザートとして食す。梨は栄養があるとされる皮も一緒に食べる。キクラゲとカモの血(固まったもの)は、辛いスープか白湯スープに浸して、しゃぶしゃぶとして。杏仁豆腐のような見た目の白キクラゲはデザートで、米粉のような甘さがある。

 

記者がこれらを全部食べ終えてみたところ、ノドの調子はすこぶる良好。ただし、このとき汚染具合を確かめようとスマートフォンのアプリをチェックすると、基準値以下の数値を示していたのだが…。取材日は朝からずっと快晴。調子がよかったのはすべて漢方食のおかげ、というわけではなさそうだ。

 

(FLASH1226号)

 

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