家計を補うためだから、パートの時給は高いに越したことはない。だが、今はパート勤めでも、ゆくゆくは正社員になって長く働きたいという人は多いのでは?そんな主婦を積極採用している企業がある。

 

全国に展開するビジネスホテルチェーン「東横INN」は黒田麻衣子社長のもと、女性を積極的に採用している。社長のみならず、本社役員やホテル支配人も女性が多い。

 

「社長の黒田が目指すのは、日本一女性が働きたい職場です。福利厚生が充実しているといった意味ではなく、責任はあるけれど楽しい、大変だけどやりがいのある職場です。人生経験を積み人間味のある40〜50代が多く働き、60代の方も活躍しています」(本社・広報担当)

 

パートでもフロント、朝食スタッフ、メイク(客室清掃)スタッフなど、勤務時間帯や職種も選べる。

 

「パートのメイクスタッフで、離婚を経験し経済的自立を余儀なくされて社員になった方もいます。転職も考えたけれど、大好きな東横INNで働きたい!といって。今は支配人です。東横INNが大好きな方を社員に登用したい」(前出の本社・広報担当)

 

「子育てが一段落した女性にもっと活躍してほしい」と話すのは、総菜店「デリカさぼてん」を展開するグリーンハウスフーズの上田実専務。デリカさぼてんの社員は95%が女性。パートとして入社し社員になった人も多い。

 

「採用の際、学歴職歴は不問。誰とでも打ち解けられる明るい方がいちばんです。会社としては、能力がありフルタイムで働けるなら、社員になってほしい」(上田専務・以下同)

 

社員の年収は約260万円〜と、その時点ではパートと大きく変わらないが、社員には社会保険も有給休暇もある。さらに本人のがんばり次第で、上級店長、約10店舗をまとめるマネージャー、50〜60店舗をまとめる統括マネージャーへと昇進の道も用意されている。実際に、マネージャーの4分の3は女性で、統括マネージャーになると年収700万円以上の人も。

 

「日本の女性は世界的に見ても、能力が高い。その能力を眠らせたままにせず、どんどん働いてほしい。体力さえ大丈夫なら65歳まで」

 

長く働ける会社を探すのは、まだまだ可能だ。

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