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5月27日、本当にオバマ氏は献花だけをして、広島を後にするのか――。NY在住のジャーナリスト・北丸雄二さんが解説する。

 

「4月にオバマ氏の“露払い”として一歩先に広島を訪れたケリー国務長官は、原爆資料館も訪れました。それでも米世論の反発はなかった。そのためオバマ大統領も“サプライズ”で訪れる可能性は考えられます。オバマ氏は情に弱く、公式の場で何度も涙を流しています。今年1月にも子ども20人が犠牲になった銃乱射事件をきっかけに銃規制強化を訴えたオバマ氏は、涙を流しながら演説しました。原爆資料館を見学するオバマ氏は、涙を見せるかもしれません。その涙を“謝罪”と捉えるメディアがあれば、米国内で批判が出る可能性はありますが……」

 

広島での“サプライズ”は「それだけではないかもしれない」と言うのは、元駐レバノン大使の天木直人さんだ。

 

「直前になって、“被爆者との対話”をオバマ大統領が決断して、サプライズで決行する可能性は十分ありますよ。そうなれば、最高の美談として語り継がれることでしょう」

 

たしかにオバマ大統領が被爆者と面会して涙を流したら、最大級のサプライズとなる。そんな“想定外”のシナリオは本当にあるのか――。米国在住の作家・冷泉彰彦さんは「被爆者との直接対話に踏み出すかどうかは非常に難しい問題がある」と懸念点を指摘する。

 

「50代以上では、当時のトルーマン大統領が原爆の使用を決断したことで戦争終結が早まり、米国の数百万人の若い兵士の命を救ったと思っている人が多数です。そういった考えの人たちの多くは、トランプ氏の支持者とも重なっています。もしオバマ大統領が被爆者と対話などしたら、“弱腰だ”とトランプ氏からの格好の攻撃対象になるでしょう」

 

オバマ大統領には、広島を訪れるだけで満足せず、米国大統領として本当のレガシー(遺産)を残すべく、ぜひ被爆者と会い、その思いに触れてみてほしい。広島訪問当日は、オバマ氏の一挙手一投足に注目したい――。

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