image

 

「春めいてきました。お子さんのいるご家庭では、進級・進学の季節ですね。学年が上がるほど『教育費が上がる』『高すぎる』と、お嘆きの声が聞こえてきそうです」

 

こう話すのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。実際、教育費は高騰している。今50代半ばの人が学生だった40年前と、大学の入学金や授業料などを含む初年度納入金を比べてみると……。

 

「私立大学では、’78年度は約44万4,000円でしたが、’16年度は約132万円になりました。およそ3倍です。国立大学に至っては、’78年度の約20万4,000円から’16年度には約82万円とおよそ4倍に膨らんでいます(文部科学省)。いっぽう、国民の平均年収はそれほど増えていません。同じ期間で比べても、’78年は約260万2,000円で、’16年は約421万6,000円。およそ1.6倍の伸びにとどまっています(国税庁)」(荻原さん・以下同)

 

教育費を貯蓄でまかないきれない場合は教育ローンを検討しよう。

 

「おおむね低金利なものから、『奨学金』、『国の教育ローン』、『JAバンク(農協)や労働金庫』、『銀行』の順で検討するとよいでしょう。これらに加えて、自治体が補助や低金利の貸与制度を行っていることがあります」

 

自治体の補助や低金利の貸与制度にはどんなものがあるのだろう。荻原さんが解説してくれた。

 

【1】東京都「受験生チャレンジ支援貸付事業」

 

高校3年と中学3年の保護者が対象で、所得制限はありますが、塾費用に20万円まで、無利子の融資が受けられます。別枠で受験料貸付もあり、どちらも入学すれば返済免除という太っ腹です」

 

【2】大阪府「塾代助成事業」

 

「中学生を対象に、塾費用を月1万円まで補助してくれます。これも所得制限がありますが、対象は市内中学生の約5割と幅広く、学習塾以外にも英会話や音楽、スポーツ教室などにも使えます。返済不要の補助金は助かりますね」

 

【3】横須賀市「勤労者生活資金融資制度」の教育ローン

 

「最高500万円までを10年間、さまざまな用途で借りられます。教育ローンなら利率は1.7%です。さらに、融資額150万円までの利子を5年間、市が補助してくれます」

 

【4】北海道「勤労者福祉資金」

 

「中小企業にお勤めの方、非正規社員の方向けの貸付制度です。最高120万円までを8年間、利子は1.6%です。離職中だと最高100万円までを5年間、利率は0.6%になります」

 

ほかに、住んでいる自治体にも同様の制度がないか、探してみよう。

 

「教育にやみくもにお金を使うのは考えものです。いい大学で学び一流企業に入社しても、将来安泰とはいえません。『大学に行かず、手に職をつける』選択肢も魅力的です。子どもの自主性を尊重し、何より“生きる力”を身につけてほしいと思います」