安倍晋三首相(65)が3月2日、参議院予算委員会で一斉休校要請について「直接専門家の意見を伺ったものではない」と述べた。折しも学業にとっての年度末で、卒業シーズン。休校要請は教育現場に家庭、そして経済界にも影響が及んでいる。そのため、安倍首相の判断を疑問視する声が上がっている。
同日、立憲民主党・福山哲郎幹事長(58)は休校要請について「なんでこんな一律に急に発表するのか」と追及していた。そんななか、安倍首相はこう答弁した。
「直接、専門家の意見を伺ったものではない。判断に時間をかけるいとまがない中において、私の責任において判断させていただいた」
そして「専門家の知見によれば1、2週間が急速な拡大に進むか、収束できるかの瀬戸際となるとの見解がすでに示されている」「大人のみならず、子どもたちへの感染事例も各地で発生している」と説明した。
NHK NEWSによると、専門家会議の委員である川崎市健康安全研究所・岡部信彦所長も休校要請について「専門家会議で議論した方針ではなく、感染症対策として適切かどうかも一切相談がなかった」と明かしたという。
「これまでもコロナ感染対策に関して、政府が専門家をないがしろにするような態度が疑問視されてきました。感染症対策本部は、1月30日に初めて開催。以降は10?15分程度の会議を重ね、9回目でやっと専門家をメンバーとして迎え入れた新たな会議を設置すると発表されたのです。前日に国内で初の死亡者が確認されたため、対応の遅さが指摘されていました」(全国紙記者)
また、首相は休校要請について「判断するいとまがなかった」と述べた。だが首相動静を見ると、評論家や日経新聞会長らといった面々と会食の連続。28日、その件について追及されると「首相としていろいろな話を伺う大切な機会だ」と強調した。
「コロナウイルスの専門家に時間を割くことは難しかったのでしょうか。むしろ専門的な意見を取り入れて実行するほうが説得力を持たせることができるので、安倍首相にとってもメリットがあったのでは。そうしなかったため、『要請に従っていいのか』と戸惑う声も上がっています」(前出・全国紙記者)
ネットでは「直接、専門家の意見を伺ったものではない」と述べた安倍首相に、厳しい声が上がっている。
《あらゆる専門知を結集して判断すべき首相が、専門家の話聞いてない。つまり、どれだけの効果とコストがあるか知らないのに、とにかくやってみた、という》
《同じ事するにしても、「専門家から様々な意見を伺い検討、熟慮の結果このような判断に至りましたご協力お願いします」って言えばよかったものを》
《専門家会議開いて専門家の意見聴かんて どんだけ専門家に支払う費用=税金無駄にしとん 知らんけど もう疲れてきたわ》