米国多発のワクチンチェイサー 日本では徒労に終わりそうな訳
画像を見る 菅首相は3月16日に1回目の接種を受けていた(写真:時事通信)

 

■「しっかりとした免疫がつかない」

 

のぞみクリニックの筋野恵介院長はこう語る。

 

「日本では、そもそも完全予約制でワクチンを接種することになっています。だからもし仮にキャンセルが出たとしても、病院側はそのまま破棄か次の予約者に連絡して回すかを選ぶはず。当日に現場で廃棄されるワクチンを見つけられる可能性は、ほぼ無いかと思います。

 

また日本では1回目の予約段階で、2回目の分も3週間後に予約します。ただ飛び入りの場合、この間隔がもっと空いてしまうこともあるでしょう。しかしそうなると、しっかりとした免疫がつかないのです。しかも接種券は2回分だけなので、追加で接種ができません。そうしたリスクを考えると、飛び込みで入る行為は控えたほうが良いでしょう」

 

つまり日本では、わざわざ会場に出向いても徒労に終わる可能性が高そうだ。

 

「厚生労働省のホームページには《当初は実施する市町村や接種する人数が限られており、順次拡大していきます。5月以降には多くの高齢者の方々に接種を受けていただける見通しです》と書かれています。実際に八王子市では6月末までに、すべての高齢者へ接種できるだけのワクチンが届く予定だそうです。

 

むやみに現場を訪れても、逆に感染リスクが高まるだけ。だからもし当たらなかったとしても、焦らず次のチャンスを待つ“余裕”も大切といえるでしょう」(前出・行政関係者)

 

「女性自身」2021年4月27日号 掲載

【関連画像】

関連カテゴリー: