相次ぐ延期、中止…プロモーターが語る苦悩のイベント裏事情
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■気がかりなのはお客様のメンタルケア

 

そんなAさんが将来的に懸念していることは、制限が完全に緩和された場合のことだという。

 

「いまはグループごとに座席の間隔を空けているので、お客様的には快適に感じるようです。ただ、その状況に慣れつつあるので、今後集客を100%に戻す時が難しくなるのではないでしょうか。人との距離に敏感になっているので、不快に感じる人も出てくるかもしれません。私たちはお客様の感染症対策など物理的なところはケアできますが、『チケットを購入しよう』と思ってもらうことから来場するまでのメンタル面までケアするのは難しいと思います」

 

だがAさんは「これは野外音楽堂でライブがあったときのことです」と切り出し、“メンタルケア”についての思いを語ってくれた。

 

「看護師や医療従事者は職業柄、会場に入ることができません。それでもチケットを持って『会場の外で聞いていてもいいですか?』と尋ねてきた人もいました。本当に今、医療従事者が一番大変だと思います。仕事が忙しいし、好きなこともできない状況じゃないですか。イベントに行くことが悪いわけではないけど、感染した場合に『イベントに行っていました』となると体裁が保てないと思うんです。お客様のメンタルケアもできるよう、何かできることはないかと考えているところです」

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