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【続・前編】紀藤弁護士×鈴木エイト「弁護士団体からの警告も無視…日本より統一教会を選んだ“保守政治家”たち」よりつづく

 

――安倍晋三元首相の暗殺をきっかけに、クローズアップされた政治と統一教会の問題。長年、この問題に取り組んできた紀藤正樹弁護士と鈴木エイト氏は頻繁にメディアに登場するようになったが、売名行為であるとか、この問題でお金儲けしているという声が届くこともあるという。

 

紀藤:エイト君は、今やサンジャポファミリーだよね? 毎週出ていたもんね。

 

鈴木:えっ、そうなんですか?(笑)

 

紀藤:一度でも出ればファミリーらしい(笑)。僕のところにも依頼が来たんだけど、エイト君が出ているのを知っているから断ったんだ。統一教会を追求してきた仲間だから、あえて2人同時に出る必要はなく、限られた時間を役割分担したほうが効率的だと思っている。

 

鈴木:統一教会の追求は、売名行為、お金儲けだというネガティヴな情報を流されていますが、紀藤さんはテレビに出なくても名前はすでに知られているし、他の弁護士活動をしていたほうが稼げますからね。

 

紀藤:この活動で、お金になるわけないじゃないですか(笑)。最近は、統一教会問題で忙しくなり、新しい依頼を断らざるを得ないことも……。この問題に真剣に取り組めば取り組むほど、収入は減るんですが、止めるわけにはいけない。

 

鈴木:僕も、ライター業や取材活動とは別に、収入の糧があります。だからこそ、自分のやりたいことをやってこられたんだと思います。これで稼ごうなんて思っていませんでした。

 

――長年、鈴木エイト氏は、統一教会問題について取材してきたが、記事が載るのはWEBメディアや週刊誌などが中心。2021年9月に、安倍元首相が統一教会の関連団体の集会にリモート登壇した事実やその背景について、鈴木氏はいち早く取材していたが、記事が載ったのはやはり一部の雑誌とWEBメディアなどだけだった。多くのメディアでは抗議などをおそれて、宗教問題の報道を避ける傾向にあるという。

 

鈴木:それでも、これまでに取材した2世の窮状や、自分以外に継続して取材している人間がいないことを考えれば、この問題の取材を止めるという気持ちはありませんでした。しかし、だいぶ風向きは変わってきた。今まで統一教会は紀藤さんや僕ら一部の人間だけを抑えていればOKだと思っていたみたいだけど、もうみんなが知ってしまったから、これからのメディア報道には期待が持てますね。

 

紀藤:確かに、変化は出てきています。以前は消費者問題で講演するときも、「“政教分離”なので、なるべく霊感商法のことなど触れないでください」みたいなことを言われていましたが、今はだいぶ認識も変わってきました。これからも、この問題の追及は止めるつもりはありません。

 

【PROFILE】

紀藤正樹
リンク総合法律事務所所長。統一教会の合同結婚式や霊感商法など、カルト宗教や消費者問題を追及してきた。『カルト宗教』(アスコム)など著書多数

鈴木エイト
ジャーナリスト。ニュースサイト「やや日刊カルト新聞」主筆。近著に『自民党の統一教会汚染 追跡3000日』(小学館)がある

出典元:

WEB女性自身

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