■30年で年金とは別に2400万円必要
それでは、現在の生活を維持するために、いくらくらいの老後資金が必要になるのか。今後も物価が上昇し続けることなどを前提に、2022年の家計調査から、今後30年間で不足する資金を本誌が試算した。
物価上昇の激しい2023年の時点で、前年度(2022年)と同じ生活をしたとしても、毎月2万4049円、年間28万8588円の不足となる。
18年目の2040年には所得代替率が50%に達し、不足額は月8万2690円、年間で100万円近くに拡大する。
30年間の不足額の合計は2403万9918円。年金とは別に、これだけのお金が必要となるのだ。
11月2日の記者会見で、賃上げの必要性について強調した岸田首相。しかし、年金や高齢者について、一触れることはなかった。岸田首相の高齢者切り捨てに負けないためには、もはや自助努力しかないのだろうか。
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