コロナKP.3株 お盆に感染爆発危機!熱中症との併発で重症化リスクも増加
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■ワクチンが効きづらい新・変異株「KP.3」によりお盆に感染爆発の危機

 

今夏は歴史に残る猛暑になるといわれている。そんななか、流行しているのが「KP.3」という新たな変異株だ。

 

これまでに流行してきた変異株と比べると、症状は中程度なものの、発熱を伴わないケースもあるため、コロナだと自覚しづらい側面もある。

 

また、免疫回避機能が高いため、ワクチンを打った人や、過去に感染したことのある人も、感染する可能性が高いという特徴があるという。

 

今年は、コロナが5類に移行してから2年目の夏に突入する。昨年以上に、地元と通常の生活の場を行き来する、あるいは旅行に行くといった機会が増えている。

 

「KP.3」の流行と、猛暑、人の移動が増える時期が重なることで、全国的な感染爆発に加え、熱中症と併発する患者が増えることが懸念されている。

 

「今年のコロナの感染は、働き盛りの大人が中心です。子供を中心とした学校での感染の広がりではないので、夏休みに入ってもコロナの感染者数は減らないと思います。

 

むしろ、お盆時期の帰省などで都会と地方の人流がシャッフルされると、より広い世代に広まる形で、患者数は増加してしまうと考えています。

 

暑さは今後も続きます。感染爆発によって、熱中症とコロナの併発のリスクは今後ますます高まる恐れがあります」

 

実際に、その兆候は出ているという。

 

KP.3は、重症化リスクは高くないといわれているにもかかわらず、最近は、頻回な受診や点滴が必要になる患者が増えていると伊藤院長は言う。

 

「やはり、熱中症を併発することで症状が重くなる人の割合が増えているように思います。特に基礎疾患や持病がある方、高齢者は注意が必要です」

 

■命を守るために 夏のコロナ対策とは?

 

「コロナと熱中症を併発しないために、3つの対策を心がけるべき」と伊藤院長。

 

「1点目は、こまめな水分補給と、ビタミン、タンパク質、食物繊維などの栄養素をバランスよくとること。そして、帰宅後手洗いうがいをしっかりして、湯船に入ることです。

 

2点目は換気と室温管理をバランスよく行うこと。エアコンを利用して体の温度を下げることは大切ですが、猛暑であっても、換気を心がけましょう。特に、自宅であっても複数の人がいる場所では、1時間のうちに5~10分だけでも窓を開けるなど換気をして、また閉め切りエアコンを稼働させるとよいでしょう。命に直接関わるような熱中症対策を十分に行いつつ、空気を入れ換えることが大切です。

 

そして3点目は、ピンポイントのマスク着用です。常時の着用は、熱中症のリスクが高まるため注意が必要ですが、極めて混雑した公共交通機関の中や病院の中、発熱のある人や咳をしている人と接するなど感染が危惧される場面数分だけでもマスクを着用すると対策になります」

 

【後編】感染急増中の新型コロナ 治療費、ワクチン…補助金廃止でいくらかかる?へ続く

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