■「女性はでしゃばるな」能登でも上げられなかった声
では、災害時の性被害を防ぐために、何が必要なのか。
「犯罪が起きにくい環境をつくることです。照明を確保する、テントなどを利用して男女別の更衣室を設ける、女性が相談しやすい窓口をつくる——。決して、女性と子どもだけに『注意しろ』と言ってはいけない。男性も含めた全員に『みんなが安全に過ごせるよう、防犯にも協力してください』というメッセージを出す。そうした対策を行った上での自衛なんです」
もう一つ欠かせないのが、避難所の運営や意思決定に女性が加わることだ。 浅野さんらの団体などが能登半島地震後に行った聞き取り調査には、こんな女性の声が残されている。
「民生委員として区長の会議にいくが、皆男。……そこでは『(女性は)でしゃばったことするな』という雰囲気がある」
また、避難所運営を手伝った40代女性は、「県外の公務員の応援チームが、10クールまで全部男性だった」と証言。女性職員の派遣が必要かと尋ねられた避難所運営側の男性は「女性は特に要らない」と答え、女性たちが必要性を訴えても、男性だけの派遣が続いたという。
「避難所を仕切る人が男性ばかりだと、女性が困っていてもなかなか言い出せません。自治体職員もそうですし、地域や民間団体でも、女性がリーダーシップを発揮して、環境改善や防犯対策について声を上げられるようにしておかないと、対策は十分になりません」(浅野さん)
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