住民説明なしで仙台市とさいたま市に「除染土」搬入…最大8000ベクレルまで再利用を検討 専門家「海外でもこんなことはしない」
画像を見る 8月30日、さいたま新都心合同庁舎1号館で、花壇に除染土を運ぶ作業員ら(写真:共同通信)

 

■仙台・さいたまの次は? 秋田・愛知でも「理解醸成」

 

再利用は仙台、さいたまだけではない。

 

2027年に横浜市で開催される国際園芸博覧会「GREEN×EXPO 2027」でも利用が計画され、地元では反対署名も始まっている。

 

環境省は全国各地で、復興再生利用についての「理解醸成」イベントも開催。今年3月には、先月、復興再生土が搬入された仙台市とさいたま市で実施していた。7月には秋田市と名古屋市でも開いている。

 

今後、秋田や愛知などでも復興再生土を再利用する予定はあるのか。また、なぜ仙台、さいたまでは住民説明会を開かなかったのか。

 

本誌が環境省に問い合わせた。

 

仙台、さいたまで住民説明会を開催しなかったことについては、

 

「これまで首相官邸や霞が関の中央省庁で再生利用を実施し、空間線量率のモニタリング結果をウェブサイトで公表するなど、情報発信や理解醸成に取り組んできた」

 

としたうえで、こう主張する。

 

「仙台、さいたまを含めて全国7カ所でも、パネルディスカッションを開催するなど、理解醸成の取り組みを進めてきた」

 

加えて、「今後も国の地方支分部局や出先機関などで復興再生利用を検討、調整していく」という。ただし、具体的な都市は「現時点では決まっていない」とし、今年「理解醸成」のイベントを開催した秋田や愛知についても、次の再利用先に決まっているわけではないと回答した。

 

では今後、新たな再利用先が決まった際には、住民説明会を開くのか。

 

「個別の事情に応じてということになる。次に実施する場所で説明会を開催するか、しないかについて、現時点で決めていることはない」

 

今後も全国で再利用を検討する一方、その都度、住民説明会を開くとは限らないということだ。

 

これに対し、大島教授はこう指摘する。

 

「『理解醸成』という言い方自体、一方通行です。国の言っていることを理解してください、という話になってしまう。本来必要なのは住民の『参加』です。反対の人も含めて議論に参加してもらい、その意見をきちんと拾い上げていく。今回は何も告知せずに運び込んだわけですから、本当に問題だと思います」

 

そのうえで、現在、中間貯蔵施設に保管されている大量の除去土壌について、「技術的に処分できない量ではない」と指摘。こう続ける。

 

「費用はかかりますが、長期管理できる施設に集中的に置き、国や自治体が責任をもって管理すればいい。160年なり150年なりの管理は個人には無理でも、国や自治体なら組織として引き継いでいくことができます。最悪なのは、花壇や道路の下など全国各地に置いて、事実上、管理が難しい状態にしてしまうことです」

 

「復興再生土」と名前を変えても、放射性物質を含む土であることに変わりはない。

 

全国へ少しずつ分散させるのではなく、反対する住民も含めてリスクを共有し、どこで、誰が、いつまで責任をもって管理するのかを議論することが先ではないだろうか。

画像ページ >【写真あり】8月29日、除染土を仙台合同庁舎の植え込みに投入する作業員(他1枚)

出典元:

WEB女性自身

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