脚本家で俳優の三谷幸喜氏(49)が、6日から東京・渋谷パルコ劇場で上演される作・演出の舞台『国民の映画』の公開稽古を、5日に同所で行った。舞台は1941年、第二次大戦下のドイツのベルリン郊外の別荘で、ナチスの宣伝大臣のゲッベルスはパーティーで、世界に誇る『国民の映画』のプロデュース構想を明かす。出席者は映画人やナチス高官ら12人。強大な権力と芸術のはざまで揺れ動く、丁々発止の人間模様を描いた一晩の群像劇という内容となっている。ゲッベルスを演じるのは小日向文世(57)、ゲッベルスの妻・マグダを石田ゆり子(41)と三谷演出にはお馴染なキャストが揃う他、今回、親衛隊隊長のハインリヒ・ヒムラー役の段田安則(54)や、三谷のかねてからの熱い要望に応えた映画監督のエミール・ヤニングス役の風間杜夫(61)が初出演している。今回の舞台について三谷は「今回はコメディーではなく、人間ドラマに仕上がった。」と初めて人間ドラマに挑んだということをPRした。また、三谷が小学5年生ごろ、水木しげるの漫画『劇画ヒットラー』を読んで以来、温めてきた作品だったそうで、「構想約40年という壮大な企画です」と自信に満ちていた。(撮影:鈴木鍵一)

関連カテゴリー: