13日、映画『カルテット!』の公開撮影が、震災で被災した千葉県浦安市で行われた。主演の俳優の高杉真宙(14)をはじめとする、細川茂樹(39)鶴田真由(40)剛力彩芽(18)が姿を見せた。浦安市在住の作家の鬼塚忠(45)の同名小説が原作で、父の失業を機に崩壊していく4人家族が、クラシックのカルテットの結成によってきずなを深め、再生していく姿を描いた物語である。当浦安市内では、東日本大震災に伴う液状化現象により、ロケ地の一部変更を余儀なくされた。市内の惨状を目の当たりにした高杉は「ニュースとか、普段聞いていたのとは全然違う。建物や電柱が傾いたりしていて怖いと思いました」とショックを受けた様子であった。細川は「こういうときだからこそ進めてほしいという話を聞いて熱くなりました。家族愛を全面に出していけるような、いい作品にしたい」と抱負を語った。天才的なバイオリンの才能を持つ少年を演じる高杉は、バイオリンを2カ月間、猛特訓した。その腕前を鶴田が「すばらしい。2カ月とは思えない」とほめると、高杉は「いやいや…」と照れ笑いし、「もうちょっとビブラートとか、腕をまっすぐ伸ばすところとか、頑張りたいと思います」語った。(撮影:小山伸正)

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